マエケン、5回0封10K 今季初陣でメジャー通算30勝

スポーツ報知

◆ドジャース5―0ジャイアンツ(31日、ドジャースタジアム)

 ドジャースの前田健太投手(29)が本拠のジャイアンツ戦に先発で今季初登板し、5回無失点、10奪三振の快投で白星発進。メジャー通算30勝をマークした。カブスのダルビッシュ有投手(31)も移籍後初登板で敵地のマーリンズ戦に先発したが、5回途中5失点で勝敗はつかず。日本人エースが明暗を分けた。

 前田が初回からエンジン全開だ。1回先頭、2戦連続で本塁打を放っていたパニックを空振り三振に仕留めると、四球を挟んで3、4番を連続三振。昨季は防御率6・84と苦しんだ初回を、攻めの投球で切り抜け「自分のスタイルを見直すことをシーズン前に課題に挙げていた。ストライクで勝負していこうという気持ちを強く出せたし、去年と違うところを見せることができた」と勢いに乗った。

 打ち取った打球が安打になるなどして毎回のように得点圏に走者も背負ったが、5回までに毎回の10三振を奪ってピンチを脱出。3回2死一、二塁も、92マイル(約148キロ)の直球で5番ロンゴリアのバットに空を切らせ、マウンド上で力強いガッツポーズを決めた。

 2試合連続完封負けのチームの雰囲気を吹き飛ばす投球に、ロバーツ監督も「球速も出ていたし、積極的に攻めていた。力強い5イニングだった」と高評価。新人時代の16年7月10日のパドレス戦(13個)以来となる2ケタ三振を奪い、メジャー通算30勝目を手にした右腕も「シーズン最初の登板を無失点で終えて、勝つことができた」と胸を張った。

 試合前には昨年のリーグ優勝を記念して、選手に指輪が配られた。登板後に手にしたという前田は「リングをもらって、改めてワールドチャンピオンのリングが欲しいと思った」。昨季は中継ぎに回るなど悔しい思いも味わった。念願の世界一奪取に改めて挑戦するシーズン。「(30勝は)大した節目でもない」と言い放つが、先発として雪辱を期すメジャー3年目の右腕が最高のスタートを切った。(穐村 賢)

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