ヤンキース田中、6失点もレッドソックスの連勝止める2勝目

スポーツ報知

 ヤンキースの田中将大投手(29)が11日(日本時間12日)、敵地ボストンでのレッドソックス戦に先発。5回を投げて、2本塁打を含む7安打6失点も味方打線の大量援護に恵まれ、今季2勝目を挙げた。

 田中は初回、ラミレスにソロ本塁打を浴び、5回にマルティネスに満塁本塁打を浴びるなど5点を失った。7回にケリーのオースティンへの死球から乱闘に発展した荒れ試合は、サンチェスの2本塁打など大量10点を奪ったヤンキースが10―7で逃げ切り、田中に今季2勝目がついた。

 とにかく、勝った。それが大事だった。初回にラミレスにグリーンモンスター上段の看板を直撃するライナーの一発を浴び、8―1で迎えた5回にはマルティネスにセンターへ満塁弾を浴びた。5回6失点の乱調。田中は、反省しつつも、チームが勝った事実を素直に喜んだ。

 「チームが勝って何よりです。初回からいい形で点が入って、投げていく上で大きな援護だった。もっと楽に勝てる展開だったと思うけど、僕自身が接戦にしてしまった。反省するところはたくさんある」

 田中の投球同様、試合も荒れた。伏線は3回。レ軍遊撃手ホルトの足元にスライディングした一塁走者オースティンの走塁を巡って、一発触発のムードに。両軍のベンチが空になり、田中もフィールド上でにらみ合った。7回はそのオースティンへの“報復死球”がゴングとなって、両軍入り乱れて大乱闘。4人の退場者が出た。

 メジャー5年目で通算15試合目の登板となったレ軍戦。「こっちにきて最初の頃は思っていた程じゃないと思っていたけど、違う雰囲気になってきている。盛り上がってきていると思う」と、田中自身も特にメラメラ燃える火花を実感した今季初の同カード。

 前日の初戦は1―14の屈辱的な大敗だっただけに、嫌なムードを一掃し、開幕2試合目から9連勝と波に乗るライバルの勢いを止めた勝利に安堵感を漂わせていた。

 前回のオリオールズ戦は6回まで3安打無失点も、7回に逆転2ランを浴びて好投をフイにしたが、5回6失点でも勝ちがつくのも、また、野球なのだ。(一村 順子通信員)

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