大谷翔平、最短2回3失点で初黒星 右手中指マメの影響で…

スポーツ報知
大谷のスプリット好不調時の違い

◆エンゼルス1―10レッドソックス(17日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が17日(日本時間18日)、本拠地・レッドソックス戦でメジャー初黒星を喫した。立ち上がりからスプリットの制球に苦しみ、右手中指のマメの影響でメジャー最短の2回4安打3失点で降板した。野手出場に影響はないものと思われるが次回の登板は白紙で、チームの連勝は7でストップした。

 大谷の快進撃が止まった。開幕3連勝がかかったマウンドは2回4安打3失点。球数は66。余力は十分だったが、右手中指のマメの影響でメジャー自己最短の降板となった。

 「今日はシーズンの最初(序盤)ということを踏まえて降板になった。シーズンを投げていればあること。その中で抑えないといけないし、勝ちに結びつく投球をしないと。そこは言い訳にはならない」。火曜日の主催試合としては4年ぶりのチケット完売で、今季最多4万4822人を動員。98年の球場改修以降では2番目だった。試合開始から59分。まだ球場に入りきれないファンがいる中でロッカールームへ引き揚げた。

 相手はRソックスの強力打線…ではなく自分だった。初回先頭のベッツを3球で追い込んだが、スプリットを2球連続で引っかける。これが異変の始まりだ。低めの直球をうまく拾われてメジャー初の先頭打者弾を浴びると、2回は2安打2四球などで2失点した。「悪魔のようなスプリット」と表された勝負球を13球投じたが、この日は空振りゼロ、ボール11球。「どこか(腕を)振り切れない球になってしまう時点で、やっぱり勝負に負けている。フォークは引っかけていたし、真っすぐも指のかかりが良くなかった。スライダーに至っては右打者の方に抜けていく球が多かった。先発の役割を果たしてない」と自らダメ出しした。

 キャンプ終盤から右手マメに悩み、患部を気にするしぐさが目立った。治療した上でテーピングを施すことも。キャッチボール、ブルペン投球の強度は弱まり、フェンスへ壁当てするルーチンも極端に減った。

 「元々良くはなかったけど、僕はいけると思っていた。コーチもそう思っていたと思う。試合に入って、思った以上にあまり良くないなと」。自身初のナイターだったこの日は湿度25%。“完全試合未遂”した前回8日アスレチックス戦(湿度52%)の半分以下で「滑る、滑らないは気候によって変わるのは当然。その中で対応することが大事」。右手に何度も息を吹きかけたが修正するには短すぎた。

 打撃には支障はなく、19日(日本時間20日)の同カードで出場する見込み。次回登板は中6日で回れば24日(同25日)の敵地・アストロズ戦となるが、右手マメの影響で遅れる可能性は高そうだ。ソーシア監督は「(患部を)悪化させたくなかった。日本でも時々経験したことで、本人はあまり心配していない。(次回登板は)様子を見て、柔軟性を持って決める」と表情を曇らせた。順風満帆だったメジャー二刀流に受難が訪れた。(小谷 真弥)

 ★翔平に聞く

 ―いつからマメはあったのか。

 「前回登板が終わってちょっとあったが、いけるという感じだった。もう少しいきたかったが、メディカルスタッフと相談しながらやめておこうかということだった」

 ―今後への心配は。

 「どのくらいでよくなるかはだいたいでしか分からない。一日一日様子を見て、あとは通常通り回っていく準備はやっていく」

 ―打者出場への影響。

 「ないと思う」

 ―Rソックス打線の印象は。

 「僕の状態は別にして、素晴らしいチームだと思った。次回やるときにしっかり対策できるように工夫したい」

 ―多くのファンが詰めかけた。

 「それはありがたいし、その中で勝ち試合を見せられなかったのはすごい申し訳ない気持ち」

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