マー、4失点でも負けない5連勝!メジャー700K到達

スポーツ報知
これまでの日本人投手のメジャー奪三振数

 ◆オリオールズ5-8ヤンキース(2日・ボルティモア)

 ヤンキースの田中将大投手(29)が2日(日本時間3日)、敵地でのオリオールズ戦に先発。5回1/3で3本塁打を含む8安打4失点も、自身5連勝で今季7勝目を挙げた。要所で粘る投球を見せた田中は、メジャー通算700奪三振にも到達。1試合平均7・71点という味方打線の大量援護を背景に連勝街道を歩んでいる。

 敵地でもヤ軍ファンが拍手で迎える中、ベンチに戻る田中は視線を上げようとしなかった。「ランナーをためて、抑えられずに代わった。最後の最後で自分のケツが拭けなかったのは悔しい」。自身5連勝でリーグ2位の7勝目も、6回途中、走者2人を残した降板に笑顔はなかった。

 2日前の雨天中止によるスライド登板。この日も断続的な雨の中、1時間44分遅れて始まった。「自分の投球以外のことを言うのはダサい」と言い訳はしなかったが、緩い足場の中で途中からセットポジションに変えるなど、工夫をこらし粘投。3本塁打も全てソロとダメージは最小限。この日の7奪三振で、通算700K超えも果たした。

 田中はこの試合も含め、1試合平均のランサポート(援護点)は7・71点。昨季が6・51点、一昨年は5・41点だった。メジャー屈指の強力打線の援護にも恵まれている。

 「ミスが単打じゃなく長打になる。ずっと僕に付きまとっている課題。こっちで特別球威あるボールを投げるピッチャーじゃないし、いいところにしっかり投げる技術をつけていくしかない」。去年は課題に迷い悩んだこの時期5連敗と苦しんだが、今年は課題を明確に捉え、心構えも一味違う。

 「去年のことがあるから、今がある。いろいろトライはできているし、こういう考え方、ああいう考え方ができるというのはあるので」と現実を受け止めた田中。「打線におんぶに抱っこでは投手としてダメ。自分が抑えて勝てるようにまた次の登板に向けてやっていきたい」と、さらなる向上を誓った。(一村 順子)

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