【中日】森監督、松坂に「(ダメなら)引退試合をつくってもいい」…インタビュー

2018年1月4日7時0分  スポーツ報知
  • 中日の再建について熱く語る森監督
  • 中日の入団テストを受ける松坂

 中日・森繁和監督(63)がこのほど、スポーツ報知のインタビューに応じた。今月下旬に入団テストを受ける松坂大輔投手(37)=前ソフトバンク=について持論を展開。昨季はともに下位に沈んだ巨人にも“共闘”を呼びかけ、近未来の竜再建に向けたビジョンも披露した。(取材・構成 田中 昌宏)

 松坂がルーキーイヤーの1999年、森監督は西武の2軍投手コーチだった。平成の怪物は高卒1年目から3年連続最多勝に輝くなど日米通算164勝を挙げた。だが、昨季まで3年間在籍したソフトバンクでは右肩の不調もあり未勝利。それでも旧知の指揮官は「入団テスト」というチャンスを与えた。

 「そういう(どん底からはい上がろうとする)ヤツが男として好きなんだ。前にもいただろ(07年に育成選手として獲得した中村紀洋のこと)。投げられるんであればだが、ウチだったらチャンスはある。ずっと出ろって言ってる訳じゃない。10日に1回投げて(登録と抹消を繰り返して)1勝でも2勝でもしてくれればいい。お客さんを100人でも200人でも呼んでくれるかも分からない」

 一方で、やはりダメだった…という可能性もある。Rソックスでは6年総額5200万ドル(当時のレートで約62億円)など、高年俸を得ていたプライドもネックになるのではないか。

 「きれいに『辞めようや』と(勧告して)引退試合をつくってもいい。あれだけ『松坂世代』と騒がれ、みんなが憧れたスーパースター。(西武OBとして)メジャーに行こうがソフトバンクに行こうがOKだったんだが、最後は引退試合をしてやった方がいいんじゃないか。(年俸は)あれだけ稼いだんだから、いまさらカネじゃないだろ。一応、契約書は作るが、(極端に例えれば)ゼロか、それともマイナス1000万か。純粋に野球がやりたいんであれば、あとは本人が決めることだ」

 昨季は中日が球団ワーストを更新する5年連続Bクラスの5位。宿敵・巨人も4位に終わった。常に優勝争いを演じてきた2球団がともにBクラスだったのは1997年(中日6位、巨人4位)以来、20年ぶりの“事件”だった。

 「ジャイアンツがそういうところ(Aクラス)にいなくなったことがおかしいだろ。やってて面白くないし、由伸(監督)になって、たまたまそうなったのも同じ千葉県出身として寂しい。立場は同じ。『監督が悪い』で終わりだよ。それを何とかしなくちゃ。巨人戦はお客さんが入るのが普通だったが、そうじゃなくなった(7月18日に観衆2万人割れの1万9953人)のも寂しい。巨人戦はいつでもいっぱいになってくれないと」

 監督として2年目。一昨年秋の就任会見で「私はつなぎの監督」と表明した。低迷期の中、わざわざ火中のクリを拾ったように映った。

 「そんなカッコいいもんじゃないよ。(最下位の一昨年はシーズン途中から)代行をやらされて、そこで普通は終わりだよ。自分が責任を取って(ユニホームを)脱ぐつもりでいた。娘の名前を出したかないが、(長女・麗華さん=昨年8月に逝去=が当時は乳がんで闘病中だったが)『引き受けたらいいじゃない』と言ってくれた。投手の連中からも『やってくださいよ』という声を聞いた。だったら、次の人のために俺が犠牲になってもいいだろうと。つなぎでいいですよと。(複数年契約とアナウンスされているが)一度も複数年契約なんか結んでません」

 単年契約の積み重ねでチーム再建へ。まずは、名古屋という土地柄に則した戦略が必要になる。

 「戦力を整えるのも仕事だし、選手を育てるのも必要。でも何年後を見据えている人がいなきゃ、立て直しは絶対無理だ。十何年と名古屋にいて分かったが、ここの人たちは東の東京を見て、西の大阪も見る。名古屋、愛知っていうものを、もう少し大事にしていかないと」

 自身は“外様”だが、具体的には生え抜き選手を首脳陣に据えるべきだという。

 「俺だって中日に指名されてる(78年ドラフトで中日ほか4球団から1位指名)けどさ。そりゃ一番の理想は中日で現役をやってた人だ。それもドラフト上位で、クリーンアップを打ったり、エースや抑えを張った人。コーチで修業して、その後に監督っていう筋道でね。ただ我々が(落合政権の一員として)来て、たまたま勝ったりして、なかなか(空きのポストが)できなくて。人材はいたはずなんだけど、育てることを忘れたんじゃないのかな。だから岩瀬、荒木、森野と(生え抜きのスター選手をコーチに就任させた)。そういうことが必要だと言ってかなきゃ」

 再建のメドが立てば、監督を辞してGM的な立場でチームを差配する選択肢もある。最後に、チームの“近未来像”として外国人補強の斬新なプランを披露した。

 「もし俺がこのまま(球団に)いればだけど、(今後は)逆に日本人選手を探すメジャー球団をうまく利用すればいいんじゃないかな。メジャー選手を獲ってくるのは移籍金だ、何だと大変だ。それだったら、(中日に)メジャーにとっていい選手がいるならば、こっちから送り出して、代わりに(交換トレードで)向こうから持ってくるのもいいんじゃないの」

 ◆森 繁和(もり・しげかず)1954年11月18日、千葉・一宮町出身。63歳。駒大高から駒大に進学。76年ドラフトでロッテの1位指名を拒否し、住友金属入り。78年ドラフトで4球団に1位指名され、西武入団。83年に34セーブで最優秀救援投手。通算57勝62敗82セーブ。88年限りで現役引退後、西武、日本ハム、横浜、中日でコーチを歴任。2016年途中の監督代行を経て、昨季から中日監督。右投右打。

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