【阪神】金本監督、星野氏から闘将継ぐ「常に胸の中に思いながら」

スポーツ報知
金本監督は亡くなった星野氏の阪神監督時代の胴上げ写真を見つめる(カメラ・小梶 亮一)

 阪神・金本知憲監督(49)は6日、星野氏の訃報に接し、兵庫・西宮市内で取材に応じた。2002年オフに当時阪神監督の星野氏に口説かれて、広島から移籍した。他にも楽天・梨田昌孝監督(64)ら“星野に魅せられた男たち”が、故人との思い出を振り返った。

 金本監督は顔を硬直させた。「ウソであってほしい。受け入れられない。いまだに信じられない」と、野球人生を大きく左右する縁を追想した。

 02年オフ、広島から星野監督が率いる阪神へのFA移籍を決意した。熱意に満ちたラブコールを「根気よく執念をもって説得され、嫌がるのを強引にというほうが近い。星野さんが監督でなかったら、間違いなくタイガースに来ていない」と振り返った。移籍1年目の03年、18年ぶりリーグ制覇の立役者となった「アニキ」は全国区のスーパースターとなり、15年オフの監督就任までの道筋ができた。「感謝しかない。関西での父親代わりみたいな方でした」と実感を込めた。

 世界記録となった1492試合連続フルイニング出場を目指す契機も、当時の中日・星野監督が広島・達川監督と練習中にかわした何気ない会話の中にあった。「休まない選手が監督は一番ありがたい」の言葉が耳に入り、「だったら、オレは休まないぞ」と心を奮い立たせた。

 最後に2人で話したのは、昨年12月1日に大阪市内のホテルで開かれた野球殿堂入りパーティーの控室だった。「ブレずに自分の思うように頑張れば、絶対に強くなるから辛抱してやれよ」と激励された。壇上では「(優勝は)あと2年待って」と出席者に呼びかける姿があった。「僕のために、あんまり急がせるなと。どっしりやれよというメッセージだと思っている」と親心に感謝した。「見守っていてほしいなと思います。常に胸の中に(星野監督を)思いながら戦っていきたい」と、闘将イズムの継承を誓った。(島尾 浩一郎)

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