【中日】大野雄、開幕投手のこだわり捨てた 邪念なき調整貫く

スポーツ報知
ノックを受ける大野雄(手前)(奥は伊藤準)

 中日・大野雄大投手(29)が12日、3年連続開幕投手へのこだわりを捨てたと明かした。キャンプ地の沖縄・北谷町で“先先乗り自主トレ”を公開。「そこ(開幕投手)にはとらわれず、真っすぐがどれだけ強く投げられるか」と2、3月は邪念なき調整を貫くと強調した。

 「5年前から(開幕戦で)投げたいと言い続けてましたもんね」と苦笑いを浮かべた。昨年まで2年連続で開幕投手を務めた。その大役を意識して、昨年はオープン戦から結果を追い求めた。「2試合連続(3月11日のソフトバンク戦と同月18日のオリックス戦)で5回完全投球でしたから。それで浮かれた訳じゃないですが、オープン戦の結果は一切参考にならないことが分かった」。一転して公式戦では勝てず、5月には一時中継ぎ降格の憂き目に遭うなど、6月7日のロッテ戦(ZOZO)まで“涙の初勝利”を待たなければならなかった。

 だから今季は結果より内容を追い求める。オープン戦のテーマはズバリ「打者と勝負しない」。「オープン戦と言えども今までは追い込んだら(変化球を)落として打ち取っていた。今年はもう1球真っすぐでいって、凡フライや三振を追い求めたい」と生命線の直球を磨き上げることだけに費やす。

 ただしマイペースという訳ではない。首脳陣から「キャンプイン当日から打撃投手を務められるように仕上げてこい」と通達されており、例年以上のハイピッチで調整を進めている。「2月1日から競争に勝ち抜かないといけない立場ですから」と昨季まで2年連続で7勝止まりの左腕は危機感もあらわだ。

 もちろん森監督から今季開幕戦、3月30日の広島戦(マツダ)のマウンドを託されれば、期待に応えるつもりでいる。「首脳陣も結果ではなく内容を見ると思う」と背番号22。3年ぶり10勝は最低限の目標。チームを6年ぶりにAクラスへと導く大黒柱になる。

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