【独占激白!松井秀喜】〈4〉大谷の能力は歴代プロ野球選手の中で一番

スポーツ報知
ニューヨークでインタビューに答えた松井秀喜氏

 巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(43)=ヤンキースGM付特別アドバイザー=が史上最年少43歳7か月で野球殿堂入りを果たした。日米通算507本塁打を放った松井氏は、史上最多336票を集め、野茂英雄氏の45歳4か月を抜いて、史上最年少で選出された(プレーヤー表彰)。スポーツ報知では、松井氏の殿堂入りを記念して、「独占激白!松井秀喜」を連載する。

 今回は、エンゼルス入団が決まった大谷翔平投手(23)についても語った。

 指導者としての理想像はあるのだろうか。

 「目指すコーチ像はないです。ただ、見ている選手が上(メジャー)に行ってほしいだけです。自分はフルタイムで見ているわけではありません。あくまでも少し、手助けしているだけです。彼らの助けに少しでもなっていればうれしいです」

 昨年は次男が誕生し、現在はニューヨークで家族と過ごす。

 「子育てをしているとまではいきませんね。一緒に遊んでいるくらいです。キャッチボール? まだしていないです。ボール捕るのもあやしいし、怖がってますから。(性格的に似ている?)言われるときもありますけど、自分では分からないですね」

 日本のプロ野球史上初の「二刀流」として活躍した大谷が、ついに海を渡る。メジャーでも投手、野手の両方をやる意気込みを示した。松井氏は映像やニュースでチェックしたことがある程度と言うが、どう見ているのか。

 「その意志の強さはなかなかだと思います。プロに入ったらどちらかを決めないといけない、と普通は思います。でも、実際に両方とも、本人が頑張って結果を残した。メジャーでもそれをやりたいと言えるのは、もちろん能力があってのこと。もともと持っている能力は、歴代のプロ野球選手の中でも一番なんじゃないかなと思います」

 大谷はエンゼルスへの入団が決まった。松井氏も2010年に在籍し、ソーシア監督のもとで1年間、プレーした。

 「ソーシアはキャッチャー出身ということもあり、緻密な野球をやる監督というイメージですね。二刀流はもちろん、できるものならやってもらいたいですし、見てみたいです。メジャーの投手は中4日が主流で、ア・リーグでDHとなると、どうやるんでしょう。守備には就かせないでしょうね。日本だと(先発は)1週間に1度なので可能でしょうが、エンゼルスが中4日でやるのか、先発を増やして間隔を空けるのか、気になりますね」(取材・構成=鈴村 雄一郎、楢崎 豊)

 ◆松井 秀喜(まつい・ひでき)1974年6月12日、石川県生まれ。43歳。星稜高では甲子園に4度出場、高校通算60発。92年ドラフト1位で巨人入団。MVP3度、首位打者1度、本塁打王、打点王各3度獲得。2003年にFAでヤンキース移籍。09年ワールドシリーズMVP。エンゼルス、アスレチックス、レイズを経て12年限りで現役引退。13年に国民栄誉賞受賞。15年にヤンキースGM付特別アドバイザー就任。

 ◆大谷 翔平(おおたに・しょうへい)1994年7月5日、岩手・水沢市(現奥州市)生まれ。23歳。花巻東高から12年ドラフト1位で日本ハム入団。14年にプロ野球史上初の同一シーズンでの2ケタ本塁打と2ケタ勝利を達成。16年にも10勝、22本塁打をマークしてパ優勝と日本一に貢献し、パのMVPや史上初めてベストナインの投手とDHの両部門を同時受賞。昨年のCSでプロ野球最速の165キロをマーク。193センチ、97キロ。右投左打。

 ※1月25日まで毎日午後4時配信

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