【日本ハム】走れ“清宮”コウタロー!!追い込み型「盗塁もやれたらやりたい」

スポーツ報知
JRA競馬学校との交流会で騎手課程の生徒である西村さん(左)の教えを受けながら、木馬にまたがり騎乗体験した清宮(カメラ・泉 貫太)

 日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)=早実=が18日、「走れコウタロー」の歌のごとく、走塁にも力を入れることを目標に掲げた。この日は高卒新人3選手とともに、千葉・鎌ケ谷のファイターズタウンでJRA競馬学校(千葉・白井市)騎手課程の生徒との交流会に参加。自分を「追い込み型」と馬のタイプに例え、開幕1軍に生き残る考えを明かした。

 同世代のジョッキーの卵との交流を楽しんだ。清宮は室内練習場で練習用の木馬にまたがり、“乗馬”を体験すると「やばい。むずい。めっちゃ怖い」と苦戦。テーブルを囲み、お互いの分野での考え方などを率直に言い合い「こういう世界もあるんだと刺激を受けた」と満足そうに話した。

 キャンプ1軍スタートは決まった。次なる目標は開幕1軍だ。この日、自らを競馬の脚質に例え「追い込み型」と断言した。怪物といえどまだまだ高校生。キャンプ初日から飛ばしては長いシーズンを乗り切れない。1軍1次キャンプ地の米アリゾナでは2月10日(日本時間11日)の対外試合初戦も控えるが「無理をせず体と相談しながらやっていきたい」と徐々に上げていく覚悟だ。

 漫然と過ごすつもりはない。打撃に注目が集まるが、今後は脚力でもアピールする。報道陣から「走れコウタロー」という歌を聞いたことがあるか?の問いには「そうっすね。同じ名前だから」と笑い「走塁は意識を持ってやらないと。盗塁もやれたらやりたい。リードオフをちゃんとやりたいです」と50メートル走6・3秒の足でも首脳陣に売り込む。

 恩師である早実・和泉実監督(56)は清宮の走塁技術の高さをこう振り返った。「走り出すと速い。本塁へのスライディングの際には目でフェイントを入れる。それに相手キャッチャーが引っかかるのを何度も見ている」。清宮の目のフェイントは、ラグビー選手が走って相手ディフェンスを外す時の動きに通じている。小学生時代のラグビー経験が生きている。

 競馬には、血統が大きく関係する。「そういうの(馬の血統)は好きです」と興味を示した清宮もラグビー・ヤマハ発動機監督の克幸氏(50)を父に持つ。「絶対にDNAは大事と思う。今の父親、母親じゃなければ、絶対今の自分もないと思う」と両親へ感謝の思いも。焦らず、最後方からじっくり攻めるつもりだ。

(小林 圭太)

 ◆走れコウタロー 歌手の山本コウタローがボーカルを務めたフォークグループ、ソルティー・シュガーの代表作で1970年発売。日本レコード大賞新人賞を獲得した。90年代にフジテレビ系で放送された競馬アニメ「みどりのマキバオー」のテーマ曲としてアレンジされたことでも有名。

 「悔い残さない」清宮の話に刺激 

 交流会に参加したJRA競馬学校34期生3人は、清宮のプロフェッショナルな考え方や貫禄あふれる立ち居振る舞いなどに刺激を受けた。2月に卒業後、早ければ3月にデビュー予定の山田敬士さんは「参考になったのは、悔いを残さないように準備をするという話です。競馬につながると思う。自分もやれることをやって、思い通りにならなくても、悔いを残さない準備をしていきたい」と目を輝かせた。

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