【侍ジャパン】稲葉監督、東京五輪へ「4番・筒香」

スポーツ報知
3月のオーストラリア戦メンバーを発表した侍ジャパンの稲葉監督(右はNPB井原事務局長)

 侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)が自身初のフル代表戦となる「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018」のオーストラリア戦(3月3日・ナゴヤD、4日・京セラD)の1次メンバー6人を発表した。攻守の要として、DeNA・筒香嘉智外野手(26)を昨年のWBCに続く4番に指名し、ソフトバンク・甲斐拓也捕手(25)には正捕手への成長を期待。残りの22人を2月中旬に選び、20年東京五輪へ新たな船出を切る。

 2年後の東京で悲願の金メダルをつかむため、初のフル代表を率いる指揮官は「私自身、わくわくして、身が引き締まる思い」。稲葉ジャパンの顔となり得る6人の侍を読み上げた。

 「スピードとパワーの融合」。目指す野球の申し子として打線の真ん中に据えるのは、筒香だ。昨年打撃コーチを務めたWBCでも、全試合4番を託した。「今、球界全体を見回しても、本当の4番打者が見当たらない中で、筒香選手が4番を打つ可能性は非常に高い。東京五輪では、クリーンアップを打ってほしいという思いが強い」。2年先を見越し、主砲を託し続ける。

 守りの中心を担うのは甲斐だ。昨年11月に制した初陣のアジアプロ野球チャンピンシップでは、24歳以下の世代別代表でオーバーエージ3枠の一角を占めた。「守備に非常に魅力的ものがあります。ぜひジャパンの正捕手になってもらいたい」と扇の要を任せる。

 投の柱には2人を指名。DeNA・山崎康は昨年のU―24代表で「抑えとして、しっかりやってくれた」。昨年のWBCで侍唯一のオールスターに選ばれたソフトバンク・千賀には「落ちる球が有効で、彼独特。絶対に必要になってくる」と期待した。

 昨年WBC代表の広島・菊池には「野性の勘、チームに与える影響が大きい」。侍復帰の柳田についても「フルスイング、身体能力、そしてプレースタイルはお手本になる」と強烈な個性をチーム作りに生かす。

 コーチ陣は昨年11月と変わらず、2月には12球団のキャンプを視察し、残る22人を決める。「今の球界トップを選んでいきたい」としながら、若手の突き上げを望む。「ジャパンの中でも競争してほしい。若い選手にも、今のトップチームの選手に負けたくないという思いで過ごしてくれれば」。骨格を固め、激しい戦闘モードに突入する。(山崎 智)

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