【楽天】釜田、マーの教えで好救援だ「どんな打者にも、自分のベストボール投げろ」

楽天の釜田佳直投手(24)は27日、ヤンキース・田中将大投手(29)の金言を、リリーフ転向に生かしていく考えを明かした。説かれたのは、自分のベストボールを投げることを第一に考えること。キャンプ中に調整法などを含めた自身のスタイルを確立し、新たな“職場”でも結果を残す。
バランスのいいフォームから、釜田は気持ちよくミットを鳴らした。楽天生命パークの屋内練習場。カーブなど変化球も交えながら、捕手を座らせ、26球のピッチングだった。「順調には来ていると思います。傾斜のあるところで、キャッチボールの延長という感じです」。控えめな表現でも、キャンプ前としては十分な仕上がりを披露した。
今オフも田中、則本昂大投手(27)らの自主トレに参加。リリーフ転向にあたり、田中からアドバイスももらった。「リリーフをやるという話をして、その中で、『どんな打者がきても、自分のベストボールを投げることをまずは考えてやっていくのが大事だ』と言われました」。先発以上に1球の重みがのしかかり、全球が勝負球になる。「イニングが短いぶん、責任は大きくなる」と表情を引き締めた。
この金言を念頭に「先発のときはいろんなボールを投げていたけど、自信のあるボールから優先して、一つ二つ、直球も含めて決め手になるボールを考えたい」と語った。先発時代は150キロを超える直球を軸に、スライダー、フォークなどで試合をつくった。この日は、チェンジアップを試すなど、新たなスタイルを模索している。
ブルペンに連続して入るなど、リリーフとして状態を維持する方法も試行錯誤している。右肩の状態が思わしくなかったため、オフは12月までほとんど投げなかったが、回復も順調だ。キャンプは2軍スタートとなるが「自分のペースで仕上げて、いつでもいけるというところを見せたい」。まずは新たなスタイルを確立し、首脳陣にアピールしていく。(山口 泰史)