【中日】松坂、初ブルペン&半年ぶり打撃!左で右で102スイング

中日にテスト入団した松坂大輔投手(37)=ソフトバンク=が2日、サプライズで打撃練習を行った。室内練習場を独占し、メニューになかったマシン打撃で鋭い当たりを連発した。この日は初めてブルペン投球も披露。注目を集めている“怪物”が、キャンプ2日目にして早くも大ハッスルモードに突入した。
白木のバットを2本携え、松坂は無人の室内練習場へとダッシュしていった。目的は打撃練習だ。カーブマシンに合わせて、バント、バスターと体を慣らし、最初のスイングで打球を二塁後方のネット上段に鋭く突き刺した。試合で打席に立たない左打席でもかつてのイチローのような振り子打法で快打連発。102スイングのサプライズに「(バットを握るのは)半年ぶりなので、全然振れてる感じがないです」と言いながらも明るい表情は隠しようがなかった。
セ・リーグ仕様の“ニュー松坂”が意識にある。西武、ソフトバンク、Rソックスは、いずれもDH制。13、14年に在籍したメッツは投手も打席に入るナ・リーグだが、先発機会が少なかった。「パと違って打席に入ることを考えないと。振る練習もしないといけない。野手が使ってないときは時間があればやりますよ」と大好きな打撃練習も積極的に行うと予告した。
森繁和監督(63)も「言ったよな。打撃で獲ったって」と超ご機嫌。「1年間で1安打も打ってないヤツと並べて打たせればいい」と、昨季40打数無安打の大野雄とフリー打撃で競演させるジョークで笑わせた。さらに松坂を8番打者に据える可能性を問われ「7番がいいかもな。9番なら(8番打者の)捕手に送らせればいいんだからな」とノリノリだった。
松坂は本職でもアピールを欠かさず、今キャンプ初めてブルペン入り。捕手を立たせ、カーブも交えて32球を投げ込んだ。「(右肩の)痛めたところをかばう動作がちょいちょい出る。自分の体に『大丈夫だよ』と言い聞かせながら投げました」と振り返ったが、出来は「7割」と手応え。復活の「投」と解禁の「打」で、またも中日の話題を独り占めにした。(田中 昌宏)
◆松坂の打撃
▼横浜高時代 打撃にも定評があり、高校通算10本塁打で4番の時期もあった。3年夏は甲子園で鹿児島実・杉内(現巨人)から本塁打を放っている。
▼西武時代 00年8月7日のオリックス戦(GS神戸)の9回、2死満塁から代打で中前2点適時打を記録。06年の阪神戦(甲子園)ではダーウィンから左中間へ2ラン。
▼メジャー時代 Rソックス移籍後は07年のワールドシリーズ第3戦でメジャー初安打となる左前適時打を放ち、レ軍投手では1918年のベーブ・ルース以来の1試合2打点をマークした。