【ロッテ】ドラ1安田、紅白戦4打数2安打デビューで開幕先発グイッ 井口監督「4番の雰囲気」

スポーツ報知

◆紅白戦 紅組4―0白組=特別ルール=(10日・石垣)

 ロッテのドラフト1位・安田尚憲内野手(18)=履正社=が10日、石垣キャンプで初めて行われた紅白戦に紅組の「4番・三塁」で先発出場し、4打数2安打2得点。デビュー戦を華々しく飾った。球団では1965年の山崎裕之以来3人目、ドラフト制以降では初となる高卒新人の開幕スタメンに向けて、上々のスタートを切った。

 ジャストミートした打球は強烈なゴロとなって一、二塁間を切り裂いた。安田のデビュー戦で飛び出した初安打に、客席からはこの日一番の歓声が起こった。4回の第2打席。2死から左腕・成田の高め直球を捉えた。「感触はよかったです。しっかり振り抜けました」。続く清田の四球で二塁まで進むと、さらにテスト生・ペゲロの右前打で本塁に生還。初得点も挙げた。

 9回先頭でも育成・安江の直球を右前に運んだ。マルチ安打とし、1死からペゲロの二塁打で2得点目を挙げた。「ヒットが2本出たんで60点」と自己採点は辛めだったが、憧れの松井秀喜氏は巨人入団後、初の紅白戦(93年2月17日)では2打数1安打1打点。安打数ではゴジラを超えた。井口監督は「今までの姿を見てた(首脳陣の)みんなが『4番に置いていいんじゃないか』と話していたところがそのまま出た。一番、雰囲気があったかもしれない」と近未来の主砲に心を打たれた。

 三塁の守備も合格点だ。松井氏の著書のタイトルで自身の座右の銘でもある「不動心」を刺しゅうしたグラブで計5度の守備機会もノーミス。紅白戦後の特打では約1時間半で10本以上のサク越えを放った。2日に行った初の屋外フリー打撃では、打撃投手を相手にサク越えはゼロ。数日間で打球に角度がつき、勢いが増した。

 「だいたいの選手が(アマとの差に)悩むけど、それをここ何日かで埋めてきている」と指揮官。安田は今後の課題を「変化球と追い込まれてからの対応」と謙虚に言った。球団では山崎裕之以来、53年ぶりとなる高卒新人の開幕スタメンも夢ではない。(長井 毅)

 ◆安田 尚憲(やすだ・ひさのり)1999年4月15日、大阪・吹田市生まれ。18歳。小学1年から野球を始め、豊津中時代は元阪神の赤星憲広氏がオーナーを務める「レッドスターベースボールクラブ」に所属。履正社高で16年夏、17年春の甲子園に出場。17年ドラフト1位で入団。高校通算65本塁打。188センチ、95キロ。右投左打。背番号5。年俸1240万円。

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