【広島】鈴木誠也、代打で復帰初球弾「本塁打という形になって良かった」

スポーツ報知
4回1死、代打で登場した鈴木が左越えソロを放つ

◆練習試合 広島4―1中日=特別ルール=(18日・コザしんきん)

 プロ野球界の“羽生世代”が躍動した。右足首骨折からの復活を目指す広島・鈴木誠也外野手(23)が18日、中日との練習試合(コザしんきん)で実戦復帰を果たし、代打での初球を左翼席に放り込んだ。わずか1球の出番で存在を強烈にアピールした。

 まさしく一発回答だった。1点リードで迎えた4回1死走者なし。DHの丸に代わって打席に入ると、鈴木翔の138キロの直球を迷うことなく強振。「初球から振っていくことができた。本塁打という形になって良かった」。昨年8月23日のDeNA戦(横浜)以来の実戦。いきなりアーチをかけた姿に、視察した巨人の山本チーフスコアラーは「1球目で仕留めるんだからさすが。開幕には100%いると思っている」と警戒を強めた。

 昨季は負傷するまで115試合で打率3割、26本塁打、90打点と4番として十分な成績を残していた。離脱後はチームがリーグ連覇を達成したなか、地道にリハビリを続けた。患部の状態が一進一退を繰り返す日々に「説明しづらい。野球をやめたくなるような違和感」と、こぼすこともあった。

 今キャンプでは外野ノックに参加し、気候が温暖な沖縄に移ってからはダッシュで切り返しなどの動きもできるようになってきた。「まだ不安がある」と慎重な姿勢を崩さないが、着実に状態は上がりつつある。

 松原1軍チーフトレーナーは「2月最後の2試合でスタメンで守備につくことができれば一番良い」と話した。オープン戦開幕となる24日の楽天戦、25日の巨人戦でのスタメン出場が目標。完全復帰の道が見えてきた。(種村 亮)

 ◆広島鈴木の負傷からの経過

 ▽2017年8月23日 DeNA戦(横浜)2回2死、右翼フェンス際で飛球にジャンプして好捕したが、着地した際にバランスを崩して右足首を負傷。そのまま担架で運ばれた。

 ▽同8月29日 広島市内の病院で手術。「右脛骨(けいこつ)内果骨折」および「三角靱帯(じんたい)損傷」で、全治3か月と診断された。

 ▽同9月18日 阪神戦(甲子園)に勝利し、リーグ連覇。ベンチから、スタッフに両肩を支えられながら歓喜の輪に加わり「けがをしたにもかかわらず、この場に立ち会えたことに感謝したいです」とコメント。

 ▽同11月29日 契約更改に臨み3000万増の9000万円でサイン。すでに打撃練習を再開していることを明かした。

 ▽18年2月1日 宮崎・日南キャンプ初日に、骨折後初のベースランニングを行った。

 ▽同2月2日 フリー打撃で左中間へ推定140メートルのサク越えを放ったが、「風です」と控えめ。

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