元中日ディンゴこと豪州代表ニルソン・コーチ、18年ぶり名古屋「星野さんのために」

スポーツ報知
オーストラリア代表のディンゴことニルソン・コーチ

 「ENEOS侍ジャパンシリーズ2018」(3日・ナゴヤドーム、4日・京セラドーム)で侍ジャパンと対戦するオーストラリア代表が2日、ナゴヤドームで公式練習を行った。

 現役当時より数十キロは貫禄が増しただろうか。柔和な表情で選手を指導していたのはデービッド・ニルソン・コーチ(48)だ。オーストラリアに生息する野犬にちなみ「ディンゴ」の登録名で、2000年の1シーズンのみ中日に捕手として在籍。記者が自己紹介すると「コンニチワ、タナカサン」と日本語で握手を求めてきた。

 引退後、名古屋を訪れるのは初めてだという。「18年ぶりだね。東京や京都には行ったことがあるんだが、名古屋で新幹線を途中下車したことはないんだ」と、まさかの“名古屋飛ばし”を告白。「美しい街。美しい球場。戻ってこられてうれしいよ」と感慨にふけった。

 在籍当時の指揮官だった星野仙一元監督の逝去は母国で知った。「とても悲しいニュースだった。全ての日本の野球人にとって重要な人物だからね。僕はホシノサンの力になれなかったという後悔の念を持っている。あす(3日)の試合はホシノサンのためにも頑張らないと」。バリバリの現役メジャーとして来日したが18試合の出場に終わり、打率1割8分、1本塁打、8打点しか残せなかったことを今でも悔やんでいるという。

 15、16年に中日に在籍したドリュー・ネイラー投手(31)は自身が監督を務める同国リーグのブリスベン・バンディッツでの教え子。「まだ(中日時代の16年に痛めた)右肩の状態が思わしくなく、現役復帰を目指して少年野球のコーチをしているよ」と近況を明かした。また今回、オーストラリア代表の一員として来日したミッチェル・ニルソン内野手(26)は甥っ子だという。

 現在の中日の行方も気になっている。5年連続Bクラスや、いまだ岩瀬が現役だというチームの現状を記者から逆取材し、「僕以来の外国人捕手(アリエル・マルティネス)を獲ったのか。もっとも僕は4イニングしかマスクをかぶってないけどね」と、いたずらっぽく笑みを浮かべた。そして「OBとして中日を応援しているし、自国開催の五輪に向けて日本代表にも頑張ってほしい」とエールを送っていた。

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