【侍ジャパン】稲葉監督、星野さんに東京五輪金を「とにかく全力」

スポーツ報知
練習前に全員そろって記念撮影を行う侍ジャパンメンバー(カメラ・渡辺 了文)

 侍ジャパンは2日、「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018」のオーストラリア戦(3日・ナゴヤD、4日・京セラD)に向け、ナゴヤDで前日練習を行った。初のトップチーム戦で白星発進を狙う稲葉篤紀監督(45)は千賀、東浜ら豪華投手陣を3日の初戦に投入する方針を固めた。打線も筒香、柳田ら主力を起用する見込みで、かつて世界一に輝いた王ジャパン、原ジャパン同様の爆勝発進から20年東京五輪金メダルへスタートを切る。

 日の丸を背負い、戦闘モードに入った。引き締まった表情、勝負師の目つきで稲葉監督は言った。「とにかく全力で、いいものを出せるように戦っていく」。指揮官は昨年11月、U―24を率いて「アジアプロ野球チャンピオンシップ」を制したが、トップチームは今回が初陣。唯一無二の大目標、20年東京五輪の金メダルへの第一歩として、最善のタクトを振る覚悟を示した。

 1日の全体ミーティングでは勝ちにこだわる姿勢を全員に植えつけた。平昌五輪でも勝利こそ人を引きつけると再確認した。「重圧、緊張感の中で自分自身のコントロールが必要になる。日の丸を背負って戦う意義を感じてもらいたい」。会見では改めて、代表の誇りと勝利の重要性を説いた。

 東京五輪を見据え、今回は実力者と若手のバランスをとって28人を選考したが、3日の初戦はテストより勝利にウェートを置く。予告先発はWBCベストナインの千賀。昨秋の台湾戦で6回0封12Kの今永、昨季パ最多勝の東浜につなぐ。さらにセ2位34セーブの田島、パ最優秀中継ぎの岩崎を経て、昨秋も守護神を務めた山崎康へ。豪華リレーで自慢の投手力を前面に押し出す。

 打撃陣も初戦は主力をスタメンに並べる。「初戦はみんなが納得するオーダーを」と筒香、柳田を軸に、秋山、菊池、浅村らで上位を形成する見通し。「データを見ながら考える」と本番モードで試合当日までベストオーダーを模索する。

 かつてWBCを制した06年王ジャパン、09年原ジャパンも初陣を大勝で飾り、世界一へと駆け上がった。初戦先発の千賀は「今後(五輪)につながる大事な一歩目」と指揮官の考えを受け止めた。金メダルへの思いを全員で共有し、稲葉ジャパントップチームが船出する。(宮脇 央介)

野球

×