【日本ハム】ドラ2西村が本拠地完全デビュー「1軍にしがみついていきたい」

スポーツ報知
本拠デビューを果たしたルーキーの西村

◆オープン戦 日本ハム5―8ロッテ(4日・札幌ドーム)

 日本ハムのドラフト2位・西村天裕投手(24)=NTT東日本=が4日、最速152キロの速球で本拠地デビューを果たした。ロッテとのオープン戦(札幌D)で7回から救援。1回を打者3人で完璧に抑えた。ドラフト1位・清宮幸太郎(18)=早実高=とともに開幕1軍を目指す右腕。「1軍にしがみついていきたい」とアピールを続ける。

 ミットしか見えなかった。西村が初めて上がった札幌Dのマウンド。「良い感じに集中できてたんで。楽しんで投げられた」。オープン戦ながら1万2539人の観客が注視するグラウンドの中央で、右腕を振り抜いた。

 ギアが入った。7回、3番手で登板すると、先頭の菅野は鋭い右飛。147キロの直球を良い当たりにされたことで、知らず知らずのうちに力が入った。8番・三木への1、2球目に152キロを連発。最後は151キロの直球で遊ゴロに仕留めた。12球中、10球が直球。そのうち、5球が150キロ超え。「球速? 全然。速さっていうよりボールの質、ボールの強さをもっと意識したい」。本人は気にしなかったが、札幌のファンに「西村」の2文字を植え付けるには十分だった。

 同期の投球も刺激だった。ロッテの先発はNTT東日本の同期でドラフト5位の渡辺啓太投手(24)。春季キャンプ中も互いに連絡を取り合っていたが、3日の試合前に再会。「お互い頑張ろう」と直接言葉を交わした。「意識し過ぎちゃだめ。彼は彼、自分は自分なので。競争は競争ですけど」。同リーグで新人王争いのライバルになる右腕が3回2失点。口では意識を否定したが、発奮材料になったことは間違いない。

 開幕1軍スタートに向けてここからが勝負になる。「まだこれから。良い球は投げている」と吉井理人投手コーチ(52)。兵庫で行われる7日からのオリックス戦の帯同も確実な右腕は「自分のピッチングをしたら結果はついてくると思う」とアピールを続ける。(秦 雄太郎)

 ◆西村 天裕(にしむら・たかひろ)1993年5月6日、和歌山市生まれ。24歳。小学2年から岡崎スマイルズで野球を始め、捕手を務めた。和歌山東中から和歌山商に進み、投手で4番。帝京大ではリーグ通算25勝、同期には阪神・青柳晃洋投手がいる。NTT東日本では、17年の都市対抗野球で優勝を経験。177センチ、87キロ。右投右打。年俸1200万円。家族は両親と妹。

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