【中日】柳、地元で5回無失点 開幕ローテ前進

スポーツ報知
柳は5回を無失点に抑える好投を見せる(カメラ・石田 順平)

◆オープン戦 ヤクルト4―7中日(6日・宮崎アイビー)

 柳が、地元で開幕ローテ入りに大きく前進した。宮崎・都城市出身の2年目右腕は“凱旋登板”で5回5安打無失点。「結果が出てホッとしています」と充実感を漂わせた。

 声援を力に変えた。直球の最速こそ141キロにすぎないが、球のキレでツバメ打線を翻弄した。習得を目指しているチェンジアップも効果的に使い、三塁を踏ませなかった。家族、友人ら多くの関係者が観戦した中、最高の結果を出した。

 相手にはプロ初対戦となった同郷の青木がいた。横浜高―明大と関東に進学した柳にとって、日本を代表する安打製造機の存在は自慢だった。「やっぱりスター選手。(周囲には)『青木さんは宮崎(出身)だよ』って言ってました」。5回に右前安打こそ許したが、第1、2打席は二ゴロに封じた。「他の打者より打たれたくないなと思っていました」と笑顔で振り返った。

 即戦力のドラフト1位として期待された昨年は、3月に右肘炎症で開幕2軍へ。わずか1勝(4敗)に終わった。一方、同期のドラフト2位・京田が新人王を獲得する活躍を見せ、完全に立場が逆転した。オフは「とにかく結果」と繰り返してきた。

 他の先発候補がオープン戦で次々と炎上する中で、実戦4試合で合計13回1失点と安定感は抜群だ。森繁和監督(63)は「いいものを見せてくれた。合格点でしょう」と評価。「シーズンでも活躍して、(宮崎に)いい知らせを届けたい」。勝負の2年目へ、背番号17が力強く誓った。(嶋田 直人)

 ◆柳 裕也(やなぎ・ゆうや)1994年4月22日、宮崎・都城市生まれ。23歳。横浜高で甲子園に2年春夏、3年春と3度出場。明大では東京六大学リーグ通算23勝。4年時は明大と大学日本代表で主将。2016年ドラフト1位でDeNAと競合の末に中日入り。180センチ、85キロ。右投右打。年俸1450万円。

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