【DeNA】清宮から5連続K男・桜井が5戦連続無失点 17年ぶり高卒新人開幕1軍見えた! 

スポーツ報知
2番手で登板し、1回無失点の好投を見せた桜井(カメラ・渡辺 了文)

◆オープン戦 阪神1―3DeNA(7日・甲子園)

 鋭く曲がって落ちた。桜井のワンバウンドのスライダーに糸原のバットは空を切った。6回からマウンドに上がると2球で簡単に追い込み、4球目で先頭の打者を仕留めた。「コースにしっかり投げることを意識して投げ切れた。1軍でやっている選手ですし自信になりました」と狙い通り左キラーぶりを見せつけた。

 続く上本を内角直球で遊ゴロ、侍ジャパンの大山を外角低めの直球で見逃し三振。カーブ、チェンジアップでもストライクを奪うなど、昨年センバツ以来の甲子園で18歳とは思えないマウンドさばきを披露した。

 キャンプは2軍スタートだったが、先月24日の巨人戦(那覇)に呼ばれ1回無失点。その後、2軍に戻ったが再び合流し結果を残した。

 実戦はこれで5戦連続無失点。ラミレス監督は「1軍レベルのスライダーで左打者に効果的。まさに三振ピッチャー。今後も1軍に帯同させる」と“昇格”を明言。中継ぎ左腕の砂田、田中健が本調子ではないこともあり、球団の高卒新人では2001年内川(現ソフトバンク)以来17年ぶり、投手に限れば1989年石井琢朗(当時の登録は忠徳)以来29年ぶりの開幕1軍の可能性が出てきた。

 前夜6日には、神戸市内の宿舎の食事会場で、同じ関西遠征で同宿だった日本ハム・清宮と遭遇。高校時代のライバルに「通りかかったので手は振りました」と苦笑い。会話こそなかったが1軍だからこそ再会も果たせた。また昨年センバツで3三振を奪ったロッテ・安田(履正社)が6日の巨人戦でサヨナラ打を放ち「相変わらず勝負強いなと思った」と同期からの刺激も力になった。桜井は「これからは研究される。次やったら分からない。自分の実力だと勘違いしないようにしたい」と、謙虚に前へ進んでいく。(岸 慎也)

 ◆桜井の清宮5連続K斬りVTR 16年秋の高校野球都大会決勝で、エース・桜井を擁する日大三は早実と激突。2万人の大観衆が名門対決を見つめる中、直球とスライダーだけで清宮と真っ向勝負を挑んだ。試合は6―8で逆転サヨナラ負けを喫したものの、楽天・則本の投げ方を参考にし、横のカーブ系と縦の速い変化を使い分ける伝家の宝刀で怪物から5打席連続三振を奪い、“清宮キラー”を襲名。17年春の都大会決勝(早実18―17日大三)では登板せず、同年夏の西東京大会での対戦に注目が集まったが、日大三が準々決勝で敗退。再戦はプロの世界に持ち込まれた。

野球

×