【センバツ・強打ズラリ ミレニアム世代】<2>瀬戸内・門叶、中国大会で1試合4発

スポーツ報知
昨秋の米子松蔭戦で1試合4本塁打を放った瀬戸内の門叶直己

 ◆瀬戸内・門叶直己右翼手(3年)

 岩本義行(松竹)、王貞治(巨人)、ソレイタ、ウィルソン(ともに日本ハム)、古田敦也(ヤクルト)。80年を超えるプロ野球でも5人しかいない1試合4本塁打を昨秋の中国大会1回戦で記録したのが、門叶(とがの)だ。「1試合2本塁打は何度かあった。あの時は自分のスイングができていて、球も手元の方まで見えていた」と、離れ業を振り返った。

 23―3で圧勝した米子松蔭(鳥取)戦は、1イニング2発を含めて2度の2打席連発で6打数5安打9打点と大活躍した。昨秋の公式戦11試合で4本塁打に終わったが、打率5割、20打点で中国大会4強入りに貢献。「4本塁打したおかげで、みんなから信頼してもらえる」。不動の4番として、27年ぶり3度目の出場に導いた。

 吉島中の軟式野球部から投手として瀬戸内に入学した。硬式球に慣れずに右肘を痛め、1年の秋から外野手に転向した。「レベルが高い人がたくさんいて、ついていけずに悔しかった。打撃で頑張っていこうと思った」。昨秋まで21本塁打のスラッガーに成長した。

 長谷川義法監督(49)は「体の強さとヘッドスピードの速さは、ここ何年か見てきた中では、広島県を含めて1、2を争う」と、潜在能力の高さを評価する。

 太ももが65センチ、ベンチプレスが105キロ、背筋力が220キロというパワーの持ち主。「(本塁打は)最低1本は打ちたい」と、記憶に残るアーチをかける。(伊井 亮一)

 ◆門叶 直己(とがの・なおき)2000年8月11日、広島市生まれ。17歳。吉島小5年から「吉島体協少年ソフトボールクラブ」で野球を始める。吉島中では軟式野球部に所属。瀬戸内では2年春からベンチ入り。愛称は体が大きいことから「ジャンボ」や、お笑いタレントに似ていることから「あばれる君」。183センチ、90キロ。右投右打。家族は両親と妹2人と弟。

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