【ロッテ】井口監督、初陣5時間・延長12回逆転負け

スポーツ報知
9回1死二塁、同点打を放った鈴木が二塁でアウトになり、審判にリクエストする井口監督(カメラ・佐々木 清勝)

◆ロッテ2―3楽天(30日、ZOZOマリン)

 時計の針は午後11時33分を指していた。5時間の死闘の末、初勝利を逃した井口監督は「打線がなかなか点が取れなかったですけど、中継ぎもゼロに抑えてほしかった。3人でピシャリと終わることがなかったのでリズムに乗れなかった」と1点差で接戦を落とし、悔しさをにじませた。

 積極的に動いた。初回1死一、二塁。ウィーラーのゴロで併殺を奪ったかに見えたがセーフの判定に、すかさず今季導入された「リクエスト」を要求。成功第1号となり、判定を覆して無失点で切り抜けた。

 守りでも冷静なタクトさばき。4回2死三塁の場面では、涌井が前の打席に二塁打を浴びていたアマダーに申告敬遠を選択。続く嶋に四球を与え2死満塁にまでなったが、涌井が粘って得点を与えなかった。

 5回には1死から左前打で出塁した荻野が二盗を成功。2死三塁から、中村の左中間への適時三塁打で初得点。手をたたいて喜んだ指揮官は「足もしっかり使えた。1、2番が機能していた」と、旗印とする足を使った野球に手応えを口にした。

 97年の小坂、清水以来21年ぶりに開幕オーダーに新人2人を並べる起用も当たった。ドラフト2位・藤岡裕は初回無死二塁でプロ初安打となる左越え二塁打を含む3安打。チームでは97年の小坂以来の開幕戦猛打賞の活躍に「一番存在感のある打撃をしていた」と賛辞を贈った。さらに、同4位の菅野も4回に中前へプロ初安打。ルーキーがベンチのムードを高めた。

 6投手をつぎ込んだ死闘は延長12回に益田が決勝点を献上。黒星発進となったが、“井口カラー”満載の初采配だった。(長井 毅)

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