【日本ハム】新助っ人“マル・アル”コンビ躍動

スポーツ報知
負け投手となったが、6回2失点と粘投したマルティネス

◆日本ハム2―7西武(31日、札幌ドーム)

 日本ハムの新加入の外国人“マル・アル”コンビが31日、存在感を発揮した。開幕2戦目の西武戦(札幌D)に来日初先発したマルティネス投手(27)は、6回を7安打2失点。初被弾はしたが、6回には無死満塁のピンチを0点で切り抜ける投球術を見せた。スタメン出場したアルシア外野手(26)は守備妨害で警告を受けるも、8回には来日初安打、初打点となる右前適時打を放った。チームは2―7で開幕2連敗となった。

 転んでもただでは起きない。新加入のマルティネス、アルシアがそろって、存在感を発揮した。

 6回。マルティネスは先頭・浅村に甘く入った直球を左翼席に運ばれた。来日初被弾。だが、年俸2億円の助っ人は冷静だった。「結構、あっさり。ソロは(気持ちを)切りかえやすい」。連打と四球で無死満塁のピンチを背負っても慌てない。8番・メヒアを、狙って三振に打ち取るなど、追加点を許さず、実力の一端を示した。

 アルシアも悪印象のままでは終わらない。2回に併殺崩しの二塁へのスライディングが守備妨害に。初の警告処分を受けたが「米国では当たり前。わざとではなく、体が反応した」。落胆することなく、2点を追う8回2死二塁、2ストライクと追い込まれた後の変化球を右前に運び、来日初安打と初打点をマークした。城石憲之打撃コーチ(44)から記念ボールも手渡され祝福された。

 白星にはつながらなかった。チームは開幕から2連敗。先発陣の軸として期待する右腕に対し、栗山英樹監督(56)は「内容があった。内容がいいときに勝たせてあげたいね」と話した。メジャー通算44本塁打の長距離砲には「(ボールが)見えているのであれば、内容を上げてほしい」と日本の投手への適応を希望した。

 FAで主力が流出し、一気に若返った今季。合計年俸3億3000万円(金額は推定)のコンビの活躍は、2年ぶりの日本一奪回に欠かせない。「2試合勝っていないけど、勝てるように結果を出したい」とアルシア。日々、日本の野球を吸収する“マル・アル”が浮沈の鍵を握る。(秦 雄太郎)

 ◆ニック・マルティネス(Nick Martinez)1990年8月5日、米国・フロリダ州生まれ。27歳。2011年ドラフト18位でレンジャーズに入団。17年はメジャーで18試合に先発し、3勝8敗。メジャー通算17勝30敗。複数球団の誘いを断り、来日。185センチ、90キロ。家族は妻。

 ◆オズワルド・アルシア(Oswaldo Arcia)1991年5月9日、ベネズエラ・アンソアテギ州生まれ。26歳。2007年、アマチュアFAでツインズに入団。メジャー通算44本塁打。183センチ、102キロ。家族は妻と1男1女。

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