【日本ハム】レアード、V打で今季初勝利

スポーツ報知
9回無死満塁で、0―0の均衡を破る2点適時二塁打を放ったレアード

◆楽天0―2日本ハム(3日・楽天生命パーク)

 日本ハムのレアード内野手(30)が、今季初勝利をもたらした。3日、楽天戦(楽天生命)に臨み、0―0で迎えた9回無死満塁の好機で、左中間を破る決勝の2点適時二塁打を放った。投手陣では先発・上沢直之投手(24)が7回を5安打無失点に抑える完璧な投球で試合を作り、新守護神・石川直也投手(21)がプロ初セーブ。2―0で接戦を制し、開幕からの連敗を3で止めた。

 レアードは二塁ベース上で高々と右手を突き上げた。見つめる先は、一塁ベンチ。ベンチから乗り出して声援を送った日本ハムナインにこれでもかと言わんばかりにガッツポーズした。「(開幕)3連戦なかなか思うように行かなかった。やっとこれで勝っていける」。頼りになる助っ人が今季初の白星を持って来た。

 冷静な読みがさえた。9回無死満塁でめぐってきた千載一遇のチャンス。カウント2―1。外角のチェンジアップに体勢を崩されることなくバットを振り抜いた。「ピンチになると、ピッチャーは一番得意なボールを投げてくる」。楽天・松井の決め球に張ったヤマがピタリ。バッテリーの心理を読み切る冷静さと、確かな技術が決勝打につながった。

 敗れれば、チームとして1997年以来、21年ぶりの開幕4連敗だった。チームの危機に、先発の上沢が7回を無失点。宮西、石川直の救援陣も無失点でリレーした。故・星野仙一さんの追悼試合で楽天選手全員が背番号77を付ける雰囲気の中での試合。栗山英樹監督(56)は「77を見ると星野さんをイメージする。守られてる感じがある中で、よくみんな頑張ってくれた」。敵地でつかんだ白星に選手たちをたたえた。

 ここから波に乗る。「今日は本当にチームで勝ち取った1勝」とレアード。開幕4戦目で今季初のマルチ安打を放ち、昇り調子だ。お立ち台では定番の「スシダイスキ~」と叫んだが、仙台ではスシは食べたことがないという。開幕3連敗から優勝した09年の再現へ。杜の都の残り2戦で、借金というスシを食らい尽くす。(秦 雄太郎)

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