【中日】ドラ1右腕・鈴木博、最速153キロで3者三振斬り「楽しくてしょうがない」

スポーツ報知
お立ち台でポーズをとる勝利投手のガルシア(左)と鈴木博

◆中日4―1巨人(4日・ナゴヤドーム)

 中日のドラフト1位・鈴木博志投手(21)が3者連続三振で、チームを今季初勝利に導いた。

 開幕4連敗のチームの暗いムードを剛速球で打ち破った。3点リードの8回に本拠地初登板。中井をこの日の最速153キロで見逃し三振に封じると、吉川尚、坂本勇は連続で空振り三振に仕留めた。7回の又吉から、自身、9回の田島と完全リレーで切り抜け、プロ初ホールドもマークした。

 マウンドに立ち、登場曲「恋はワイルド・シング」が奏でられると、映画「メジャーリーグ」さながらに竜党が「ワイルド・シング♪」と大合唱。自ら選曲した楽曲でファンがひとつになった様子に、ポーカーフェースに徹しきれず、ニヤニヤと笑顔。試合後に先輩たちから「何わろとんねん!」と突っ込まれたが「だって、うれしいじゃないですか。楽しくてしょうがない」と大物ぶりを見せつけた。

 ヒーローインタビューでもアナウンサーの質問を待たずに「本拠地ナゴヤドームで3者連続三振に抑えられて最高です」と問わず語り。「メチャメチャ緊張してました」という言葉もウソにしか聞こえない。今季2試合目の登板だが、オープン戦を通じていまだ無失点だ。

 “子分肌”が身に着いている。ブルペンでは何かと先輩たちの顔をのぞき込む。「構ってほしいんで」。それでも相手にされないと近藤投手コーチの顔を見る。ここでも「何で笑ってんだよ」と苦笑いされて、お互いが笑顔になるというのだ。試合前に先輩たちが始球式を務めたお笑いタレント・ブルゾンちえみにツーショット撮影をねだりに行ったが、ちゃっかり同行して記念写真をゲットした。

 先月22日の誕生日にシャンパンをプレゼントした森監督は「たまたまそういう風(3者三振)になって本人はどう思っているのか。今後はもっと厳しい場面で行かせるようになる。これを機にもっといろんな球を磨いてほしい」とエール。鈴木博志が目標の新人王へと最高のスタートを切った。

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