【日本ハム】村田が1勝、自己最長8回投げ3安打1失点「チームが勝ったことがうれしい」

スポーツ報知
8回1失点と好投し、ファンの声援に応える村田

◆楽天1―3日本ハム(5日・楽天生命パーク)

 日本ハムの村田透投手(32)が、今季から巨人に復帰した大体大の先輩・上原浩治投手(43)に刺激を受け、今季初勝利を挙げた。5日の楽天戦(楽天生命)で先発し、8回を3安打1失点。米球界から復帰した昨年6月11日に古巣・巨人戦で日本球界初勝利を挙げた村田は、それ以来の2勝目をつかんだ。先発ローテ6番目の男が、先発投手陣の中で最速で白星をゲット。チームの借金を0に戻す3連勝に導いた。

 今度は泣かなかった。昨年6月11日以来のお立ち台。村田にとって日本球界初勝利だった前回は、単身渡米して苦労した3A時代を思い出し、涙もこぼれたが、開幕ローテの6番手を勝ち取った今年は違う。「勝ちたいって気持ちで投げました。チームが勝ったことがうれしい」。日本では自己最長となる、8回を投げ切った表情からは、達成感があふれた。

 抜群の制球力とテンポで、楽天打線を封じた。3回にオコエに1号ソロを浴びたものの、散発4安打。5回に先頭・アマダーに左前打を許しても、続く岡島を米国仕込みのツーシームで併殺打に仕留め、ピンチの芽を摘んだ。栗山英樹監督(56)も「ほぼ完璧だよね」と絶賛した。

 先輩の復帰がモチベーションになる。大学の大先輩・上原が巨人に帰ってきた。「やっぱり追いつきたい。追い越すのは無理だと思うけど、少しでも追いつけるように、上原さんに負けないような成績を残したい」

 メジャーで実績を残した憧れの人。その座右の銘“雑草魂”を体現し、故障中の有原航平投手(25)の穴を埋めた村田。イースタン・リーグ2試合で1勝0敗、防御率1・64の安定した成績を挙げ、開幕ローテ最後の1枠をつかんだ。

 次回登板は未定。だが、背番号31は「自分のスタイルはどういった場面でもどういう球場でもやることは変わらない」。“雑草魂”を受け継ぐ苦労人が、またひと花咲かせた。(秦 雄太郎)

野球

×