【楽天】則本、1000K史上5番目スピード達成! 連敗5で止めた

スポーツ報知
3回2死一、二塁、内川(左)を空振り三振に仕留め、プロ通算1000奪三振を達成した則本(カメラ・関口 俊明)

◆楽天7―2ソフトバンク(6日・楽天生命パーク)

 意味ある三振で決めた。則本は1点差に迫られた3回2死一、二塁で内川をフォークで空振り三振に斬った。史上5番目の速さとなる958回での通算1000奪三振達成。敵軍に傾きかけた流れを断ち切る三振で節目の記録に乗せた。「1000個、2000個取っても100勝、200勝できるわけではないので喜び方が分からないけど、積み重ねないとできない記録なのでそこは自分を褒めてもいいのかなと思う」。小さい喜びをかみしめながら、すぐに気持ちを切り替えた。

 一気に勢いに乗った則本は気温10度を下回り、雨も降る中、8回133球で、5安打9K、2失点。チームの連敗を5で止め、自身の初勝利も手にした。4年連続最多奪三振に輝くドクターKの口癖は「三振を取れなくても勝てればいい。勝つために必要なら狙う」。三振のイメージが強いが、こだわりは小さい。そんな右腕の思い描く試合展開で、記録達成に花を添えた。

 昨季は8月中旬まで首位を走りながら終盤に失速し3位。あと一歩で逃した頂点に「とにかく優勝したい」と今季に懸ける思いは人一倍だった。滋賀県内の実家で迎えた正月。1月1日には新年のあいさつもそこそこに、昼を過ぎると社会人クラブチーム・山岸ロジスターズで投手を務める弟の佳樹さん(23)を誘って、キャッチボール。帰省した際には例年、野球のことをあまり口にせず心身の休養に努める右腕は、例年にない早さで始動した。

 チームは開幕戦以来の勝利で、本拠地初白星。梨田監督もエースの力投に「前回は150球、今日も133球で8回まで投げてくれて助かる」と頭を下げた。お立ち台では次なる三振の目標を問われ「チームが勝つことだけです」と制した則本。まだ通過点にしか過ぎない。(安藤 宏太)

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