【中日】柳、12球団一番乗り完封勝利 3人の恩人からパワー
スポーツ報知

◆中日3―0ヤクルト(10日・ナゴヤドーム)
中日・柳がプロ初完投を、12球団一番乗りの完封勝利で飾った。唯一のピンチだった8回2死一、三塁でも、習得したばかりの新球チェンジアップで代打・大村を空振り三振に仕留めた。チームを今季初の連勝に導き、お立ち台で「サイコーでーす!」と雄たけびを上げた。
3人の恩人からパワーを授かった。明大の大先輩で1月に逝去した星野仙一元監督には昨年末の会合で「けがすんなって言っただろ!」と、どやされた。ドラフト1位のルーキーイヤーは、背中を3度痛めて1勝止まり。「僕が結果を出すことが一番だと思う」と弔いの白星を誓っていた。
小学生時代から憧れた横浜高の大先輩・松坂にも、たびたび食事に誘われる。「投げる姿、準備する姿を見て学ぶ部分が多い」と、日米通算164勝右腕の背中を見て「プロとは何か」の答えを得ている。さらに昨年、新人王に輝いた同期入団のドラフト2位・京田を「雲の上の方」と表現して、言外にリベンジへの熱い意欲をみなぎらせていた。
森監督も「若いヤツが勝ってくれるとチームが乗りやすい」とえびす顔。柳、小笠原、笠原の若き3本柱で、最下位からの浮上を狙う。(田中 昌宏)
◆柳 裕也(やなぎ・ゆうや)1994年4月22日、宮崎・都城市出身。23歳。小学3年で野球を始め、横浜高で甲子園に2年春夏、3年春の3度出場。明大では東京六大学リーグ通算23勝。4年時は明大と大学日本代表で主将。2016年ドラフト1位でDeNAと競合の末に中日入り。180センチ、85キロ。右投右打。年俸1450万円。