【西武】多和田、開幕3戦全勝!…完投チーム一番乗り、独走貯金9

スポーツ報知
1失点で完投勝利した多和田(右)は迎えた辻監督とがっちり握手する(カメラ・頓所 美代子)

◆楽天1―5西武(14日・楽天生命パーク)

 ピンチにも多和田は表情を変えず、落ち着いて右腕を振った。3点リードの8回2死二、三塁。一発出れば同点の場面。打席には、昨季まで西武に在籍した代打・渡辺直だ。カウント2―2からの5球目。鋭く落ちるフォークで、空振り三振に切った。「あそこが今日一番の勝負ポイント。うまく三振が取れて良かった」。4安打1失点でエース菊池と並び今季先発3戦全勝。112球でチーム一番乗りの完投を果たした。

 四球はわずかに1。序盤に「スライダーが曲がりすぎてコントロールできなかった」と感じ、変化球はカーブとフォークを中心に修正。捕手の森も最後まで好リード。「(森)友哉が毎試合、勉強してくれているので」と安心して投げ抜いた。7回に受けた辻監督からの「完投してくれ」というゲキにも応えた。土肥投手コーチは「無理せず、違うパターンを見つけられて良かった。フォークのコントロールが良かった」と評価した。

 “多和田エクササイズ”の効果が出ているようだ。球は持たず、下半身主導の投球動作を繰り返す。土肥投手コーチが「上半身主導ではなく、下半身主導でホームに対し、真っすぐ力が伝わるように」と話す体の方向性を意識付けさせるものだ。オープン戦では3試合で防御率10・13と不本意な結果だった。その時から導入し、定期的に行っている。

 チームは12日のロッテ戦(ZOZO)から3連勝。貯金は今季最多の9と勢いは増し、首位を独走している。辻監督は「今日は理想的な試合だった」と満面の笑みだ。多和田は、前日(13日)に誕生日を迎えたばかり。「誕生日とかは関係なく、早め(の時期)に完投できて良かった」と苦笑い。それでも25歳の初勝利は自分への最高のプレゼントとなったはずだ。(小林 圭太)

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