【日本ハム】加藤、ようやく援護もらった今季初勝利

スポーツ報知
ファンと勝利を喜び合う加藤(右)と中田

◆日本ハム11―2ソフトバンク(22日・札幌ドーム)

 日本ハムの加藤貴之投手(25)が、今季初白星を挙げた。22日のソフトバンク戦(札幌D)に今季4度目の先発。味方から、今季初の2桁11点の援護を受けて粘投。相手の強力打線を6回4安打2失点に封じた。1番・西川遥輝外野手(26)は、2号3ランを含む今季初の猛打賞で4打点と躍動。チームは10勝に到達し、再び貯金1とした。

 ようやく白星をつかんだ。今季初めてのお立ち台に上がった加藤。「ほっとしています。数ゲーム、チームに迷惑をかけていたので、良かった」。左腕はふっと息を吐いた。

 昨季は21試合に先発しながらも6勝6敗。好投しているのに、勝ち星が遠かった。今季も加藤が登板した3試合での得点はわずか3点。中盤まで好投しつつも、先制を許し、降板する試合が続いていた。しかし、この日は違った。

 主将・中田の先制犠飛でいきなり2点の援護。「やることは変わらない。1イニングしっかり打ち取っていくことを考えた」。4回には3番・柳田から連打を浴び、2点を失ったが、続く7番・松田には決め球のフォークを5連投。三振に切ってとり、追加点を許さなかった。

 勝ち星が付かない中でも左腕は自分に厳しかった。「自分が先制点を先に与えているので。長いイニングもってない。良い流れで野手に行っていない。自分がリズムを崩している」。悪いのは自分。自らを見つめ直すストイックな姿勢が、打線の援護を呼んだ。

 先発ローテ5投手全員に白星がついた。「しっかりとみんなに(白星が)ついて。落ち着いて投げてもらえる」と栗山英樹監督(56)も安堵(あんど)した。1勝目を挙げながらも、加藤は姿勢を変えない。「もっと長いイニング投げないといけない。うれしいだけじゃなくて、もっともっと反省しないといけない」。ストイックな左腕は、まだ納得はしない。(秦 雄太郎)

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