【西武】高木勇、人的補償相手・G野上と同日勝利!今季1勝「もっと投げられるように頑張ります」

スポーツ報知
移籍後、初勝利を挙げた高木勇(中)はナインと笑顔でハイタッチする(カメラ・橋口 真)

◆西武11―5ロッテ(22日・メットライフドーム)

 西武での初のお立ち台。高木勇は言った。「ライオンズの声援は、最高です。皆さん今日は、勝って、気をつけて、帰って下さい」。巨人時代の代名詞だったヒーローインタビューでの珍言。観客の頭には「?」が浮かんだが、爆笑の渦に包んだ。

 FA移籍した野上の人的補償で巨人から今季加入。移籍後初先発は6回3安打2失点の好投で、レオでの初勝利を挙げた。「初回先頭を打ち取って、そこから自信を持って投げられた」。4回まではノーヒット。同時刻に野上も好投する中、そろって白星を挙げた。

 オープン戦では先発だったが、シーズンでは高橋朋の負傷離脱もあり中継ぎに。この日までの5試合で防御率8・53と結果が残せず「(僕は)いてもいいのかな」と明るい男が珍しく下を向いた。それでも「(中継ぎで)1球目から勝負する経験をしたから、先発で初回にいいスタートを切れた」とプラスの力に変えた。

 “新球”を初披露した。「土肥カーブ」だ。現役時代の土肥投手コーチは憧れの存在。「うらやましい軌道で投げているなあ」と興味を抱いていた。移籍後、迷わず指導を求めた。従来のカーブとの違いには「結構すごくなってます」と珍答を貫くが、他の球種との間に挟むことで「バランスよく他の球も投げられるようになる」と言う。投じたのは5、6球だが、緩急を駆使することで、ロッテ打線に的を絞らせなかった。

 チームは開幕から快進撃。仲間からプレッシャーをかけられても「自分はそんな気にしていない。(連勝を)止めるのは目立つ…。いい方で目立ててよかった」と独特の思考で乗り切った。チームは4戦連続となる9点以上の勝利で、本拠地負けなしの9連勝。高木勇は3月17日、巨人とのオープン戦(メットライフ)に先発した時と同じく球数が89の偶然に「あ、ヤキュー(笑い)。もっと投げられるように頑張ります」とニヤリと笑った。(小林 圭太)

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