【阪神】金本監督、“動けない虎”にノー 盗塁企図わずか2 糸井にグリーンライトの特権も

スポーツ報知
5日のDeNA戦、6回無死一塁、一塁走者・糸井が盗塁を試みるも失敗(右は大和)

 阪神・金本知憲監督(50)が23日、12球団最少のチーム盗塁数「1」を嘆いた。「(22日の巨人戦も)足を使おうと思ったけど、使える選手が塁に出ないし、出ても投手のクイックが速かったり。それだと仕掛けにくい。だから機会がない」と、移動日には異例の甲子園での全体練習を見守りながら、渋い表情を浮かべた。

 チームの打撃成績は悲惨な数字が並ぶ。19試合で打率2割2分2厘、9本塁打、55得点、19併殺打は全てリーグ最悪。盗塁に至っては11日の広島戦(甲子園)の梅野の二盗だけで、シーズン7個ペース。2リーグ分立後の球団最少「28」(1998年)、同プロ野球最少「25」(2004年・巨人)も下回るペースだ。

 盗塁企図数もわずかに2で、「走れる選手がいない。仕方がない」と指揮官がため息まじりで漏らす中、発奮を期待するのは糸井だ。一昨年のパ盗塁王で、昨季はチーム最多の21盗塁。ロサリオの前の3番打者で制限のかかる場面もあるが、「彼は自由にいついってもいい」と、特権を与えていることを明かした。

 松山に移動前の全体練習では福留、ロサリオを含む全野手が屋外フリー打撃を行い、大山ら若手は室内と合わせて約1時間打ち込んだ。「打てないですから。何かきっかけづくりのために」と金本監督。プロ野球歴代最多1065盗塁の福本豊氏(スポーツ報知評論家)は常々、盗塁を増やす極意を、「たくさん塁に出ること」と話す。「のろまな虎」返上には、確かに打力アップが先決だ。(島尾 浩一郎)

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