【中日】松坂、筒香のフルスイングで「負けられない気持ちにさせられた」…一問一答完全版(3)

スポーツ報知
松坂の勝利に沸くライトスタンドのファン

◆中日3―1DeNA(30日・ナゴヤドーム)

 ―森監督に尻ポケットからウィニングボールを奪われ、客席に投げ込まれそうになる、中日の“お約束”も経験した。

 「本当に投げるとは思ってないんで。一応(分かってて)リアクションはしましたけど(笑い)」

 ―そのウィニングボールは誰に手渡すのか。

 「家族に渡します。きょう、母親(由美子さん、64歳)の誕生日なんですが、申し訳ないですけど『勝利』というのだけプレゼントして、ボールは妻(倫世夫人)と子供たちに渡したいと思います(笑い)」

 ―妻子の支えが励みになった。

 「家族の話は、もう引っ張らなくていいです(笑い)」

 ―お立ち台で声が震えていたように聞こえた。

 「そうですか? (チームメートは)みんな『泣くかと思った』と言ってたんですが、それはなかったですね。振り返って、ああいう気持ちになったのが初めてか、久しぶりすぎて忘れているのか。状況や立場が(西武時代と)変わっているので、今までと違う感覚でお立ち台に立っていたのだと思います」

 ―ナインも大喜びだった。

 「6回を投げ終えてベンチ裏に下がったとき、まだ試合が終わってないのに、野手や投手のみんなに(祝福の言葉を)言われて不思議な感覚でしたね。でも勝った瞬間、みんなの笑顔を見られて、僕も自然と笑顔になれましたね」

 ―昨年まで投げられなかった苦しさは思い出したか。

 「今、それを思いながら投げていない。試合を任せてもらっている以上、勝ちたいと思っています。(チームは)連敗中で、ベイスターズに1つも勝ってなかった。それを止めたい気持ちの方が強かったですね。(肩肘の不安も)投げるときは何も思ってないです」

 ―最速は147キロ。カットボール、シュートなど直球系を多投した。

 「(DeNAは)打線もいいですし、簡単には勝てない相手と思っていた。とにかく初回から飛ばしていこうと思っていました」

 ―立ち上がりは特に直球が多かった。

 「多分、受けながら大野(奨)がそれ(直球が走っていること)を感じたんじゃないですか。だから序盤は直球が多くなったと思います」

 ―筒香を打席に迎えた感想は。

 「めっちゃ力が入りましたね。絶対三振を取ってやろうと思ってました。(横浜)高校の後輩だからというのもありますけど、今や日本を代表する打者。(自身が)強烈に意識する打者もそんなにいないというか、その中で彼の存在は特別。自然に力が入るだろうなと思ってましたね」

 ―筒香は3回の打席、2死一塁、カウント1―1から144キロの直球にフルスイングで応えた。

 「いいな、と思いましたね。走者が1人出て、彼に回るだけでピンチ。あのスイングを見て気持ちいいなというか、こっちも負けてられないという気持ちにさせられますよね」

 ―結果は1打数0安打2四球。

 「3打席ともしっかり抑えたかったですね」

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