【日本ハム】清宮のスターのオーラとは何か…担当記者が感じた資質

スポーツ報知
2回2死、中越えにプロ初安打となる二塁打を放つ清宮幸太郎(投手は岸)

◆日本ハム0―1楽天(2日・札幌ドーム)

 日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)=早実=が、プロ初スタメンで初打席初安打となる中越え二塁打を放った。高校通算111本塁打を放ったスラッガーは、すでに2軍調整中の段階からスターの資質をのぞかせていた。清宮が持つ超一流の片りんを、日本ハム担当の小島記者が「見た」。

 スターのオーラとは何だろうか。きっとそれは「この選手ならなんとかしてくれる」と、自然と期待を抱かせてくれる“何か”を持つ人物を指すのだと思う。腹膜炎からの復帰を目指して2軍調整を続けていた清宮の取材を続ける中で、怪物と呼ばれる18歳も、そのオーラを放っていることが分かった。

 高校通算最多111発を放った甲子園のスターに、ファンが期待を寄せるのは当然だろう。だが清宮は、同僚や指導者までも期待させる。公式戦初本塁打を含む2発を放った4月20日のイースタン・ロッテ戦。清宮は3点を追う9回無死満塁で打席に立ち、11球粘った末に投ゴロ併殺に倒れた。だが、荒木大輔2軍監督は「(本塁打を)期待したよ。そういう雰囲気にみんなをさせてしまうから、それが彼のすごいところ。それは誰もが認めていると思うよ」と説明してくれた。かつて甲子園のスーパースターだった荒木監督も、この存在感にはうなずくしかない。

 早実時代、ナインは逆境時に「キヨまで回せ」を合言葉に主砲に期待を託していた。清宮と年齢も近い23歳の渡辺が2軍ベンチの雰囲気を「清宮にチャンスで回せば何とかなる、となっていた」と証言するのも同じ感覚なのだと思う。

 この日、初打席で二塁打を放って本拠地ファンの期待に応えてみせた18歳。次はどんな“何か”を起こしてくれるのだろう。期待せずにはいられない。(日本ハム担当・小島 和之)

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