【西武】山川12号&37打点!シーズン63発&195打点の驚異的ペース

スポーツ報知
4回2死、左越えに先制ソロを放ち生還する山川(左は佐藤コーチ=カメラ・豊田 秀一)

◆オリックス0―8西武(3日・京セラドーム大阪)

 西武が20勝に両リーグ一番乗りだ。山川が4回にリーグ最多の12号ソロで先制し、6回には2点適時打と27試合を終えて早くも37打点をマーク。本塁打はシーズン63発、打点は195打点ペース(ともに小数点以下切り捨て)と驚異的な数字だ。先発・十亀が7回無失点と好投すると、伊藤、松本も得点を与えず今季チーム初の零封勝利。投打でスキのない戦いぶりで首位をキープしている。

 芸術品だった。京セラD4階席の西武ファンが歓喜に浸り、弾道を見上げた。山川が描いた推定130メートルの軌跡は、5階席まで達した。「甘い球をミスショットせず、よかった。(飛距離は)そんな出てるような感じがしない。普通かな」。チーム無安打で迎えた4回2死で4試合ぶりの12号先制ソロ。チームの連敗を2で止め、10年以来8年ぶりの両リーグ20勝一番乗りを豪快に飾った。

 コレクションが充実するたび、アーチを量産する。主砲は「人のバットが好きなんです」。現在首位打者の日本ハム・近藤らに頼み、互いの相棒を交換して収集。形状など参考にし、ケースに保管する。「大谷のはもらってないけど、見せてもらった」。二刀流の名品も頭の中にインプットする。

 1日にはオリックス・吉田正から入手した。重さは同じ約920グラムだが、重心の位置は、先端に近い自分のと比べ、グリップ寄りで「全然違う」と実感。2歳下のスラッガーに対し、「フルスイングが絵になる。僕は絵にならない」と笑っていたが、放物線はその左翼手のはるか頭上を越えた。

 さらに6回1死満塁で左前2点打と、2安打3打点。走者なしでは甘い球に絞り、好機では「手が出ないと後悔が大きい。超、超、超積極的に振る」。得点圏打率は5割5分2厘。12発37打点は、プロ野球記録を上回るシーズン63発195打点ペースで、リーグ2冠に突き抜ける。

 2度の日本一に輝いた04~08年の復刻ユニホームを着用し、今季4戦目で初白星。辻監督は「山川が打つと、ベンチが明るくなる」。4番のバットが風格を醸し出してきた。(山崎 智)

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