【阪神】メッセンジャー“雨後のトラノコ”勝ち星ポコポコ…雨天中止翌日は無傷3連勝

スポーツ報知
ヒーローインタビュー後、ふざけて上本(左)を抱き上げるメッセンジャー(カメラ・義村 治子)

◆阪神4―2DeNA(3日・甲子園)

 阪神のエース・メッセンジャーが7回6安打6奪三振1失点の好投で、リーグ単独トップとなる5勝目を挙げた。2日のDeNA戦が雨天中止となり、4月25日のヤクルト戦に続く2試合連続スライド登板だったが、要所を締め快勝。4月18日の中日戦を含め、雨天翌日の登板は3戦3勝とした。チームも3連勝で、4月20日以来となる13日ぶりの貯金1。単独2位に浮上した。

 “雨男”の評判にたがわぬ盤石の投球だ。甲子園に集まった今年最多の観衆4万6596人を前に、メッセンジャーは今季2度目のお立ち台で喜びを爆発させた。「最高の皆さんの前で、投げて勝てて良かった。初回に点を与えてしまったが、その後、粘り強く0を並べることができた」。2週連続のスライド登板をものともせず、堂々の7回1失点。リーグ単独トップの5勝目をたぐり寄せた。

 冷静に打者をねじ伏せた。1点リードで迎えた6回2死二塁。嶺井を2ストライクと追い込み、3球目は外角に143キロの直球を投げ込んだがボール。4球目も際どい判定でボールとなったが、落ち着きを失わなかった。最後は147キロの直球で空振り三振。金本監督は「よく三振を取った」とたたえ、来日9年目のベテラン右腕も「大事なところで失投せず、いいところに投げることができている」と納得の投球だった。

 雨上がりの一戦で、無類の勝負強さを誇る。3勝目を挙げた4月18日の中日戦(ナゴヤD)はスライド登板ではなかったものの、その前日が雨天中止。同24日のヤクルト戦(松山)も雨天中止で自身の登板が翌25日の同カード(同)にスライドしたが、7回1失点で勝利を手にした。メッセは「雨(アメ)ッセ!」とおちゃめに振る舞うだけだが、雨天中止の翌日は今季、3戦3勝と抜群の相性だ。

 金本監督は「いろんな球種を使いながら、コーナーを突きながら、低めを意識して投げているんで。その結果が5勝だと思う」と進化する投球術に目を細めた。36歳にして投手陣を引っ張る大黒柱。梅雨の季節には少し早いが、5月進撃も「雨ッセ」にお任せだ。(長尾 隆広)

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