【オリックス】沢田、大阪桐蔭“藤浪の控え”が腐らずつかんだプロ初勝利

スポーツ報知
プロ初勝利を挙げた沢田

◆ソフトバンク4―5オリックス(4日・福岡ヤフオクドーム)

 バチンとグラブをたたいた。1点を追う8回に登板した沢田は、名球会入り目前の内川を2死で迎え、カットボールで空振り三振に斬った。3者凡退に抑えると、打線が9回に逆転。プロ初勝利が舞い込んだ。「記念球? 平井投手コーチに『あしたのノックボールにする』と言われたので隠します」と笑った。

 名門・大阪桐蔭高で12年の甲子園を春夏連覇した。だが、脚光を浴びるエースの藤浪(現阪神)を支える控え投手だった。同校出身者がプロ球界も席巻するが、母校の話題に及べば「ほかの方々に比べたら…。『桐蔭といえば』は、僕ではないですから」と遠慮気味に話す。

 プロ2年目の今季は開幕1軍入りも、開幕8試合は出番がなく、自らを「投げられない状況にある投手」と評した。だが、“控え投手”は腐らなかった。登板機会を得ると、10試合、10回2/3を無失点。「今年、ソフトバンク戦は初めてでしたが、西さんや山岡がどう抑えているのかを見てイメージを膨らませていました」。今季は0勝で2軍落ちしている藤浪より先に白星を手にした。

 上位のソフトバンク(6試合)、西武と当たる9連戦の勝ち越しを決め、福良監督も「良かった。ずっと頑張ってきたんですから」と沢田の勝利を喜んだ。(原島 海)

 ◆沢田 圭佑(さわだ・けいすけ)1994年4月27日、愛媛県生まれ。大阪桐蔭高では12年の甲子園春夏連覇。夏の大阪大会決勝(対履正社)では8失点の藤浪を救援して甲子園出場決定。甲子園3回戦(対済々黌)では2失点完投して、決勝ソロも放った。立大を経て16年ドラフト8位でオリックスに入団。1年目は13試合に登板して2敗、防御率4・15。178センチ、96キロ。右投左打。年俸950万円。

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