【日本ハム】清宮、高卒新人最多タイのデビュー4戦連続安打…アルシアに英語で聞いた助言生かす

スポーツ報知
6回無死、ソロ本塁打を放った中田(左)を迎えた清宮はエルボータッチを交わす(カメラ・泉 貫太)

◆日本ハム6―4ロッテ(5日・札幌ドーム)

 清宮が巨体を揺らして一塁ベースを駆け抜けた。6回、直前に先頭の中田が7号ソロを放ち、余韻が残った第3打席。初球のスライダーを強振した打球は三遊間へ転がった。「ヒットかなと思ったけど、守備もプロフェッショナルなので一生懸命走りました」。遊撃・藤岡裕の強肩との競争。全力疾走で走り勝ち、デビュー戦から4戦連続安打をマークした。「渋かったですけど、結果は結果なので」と笑顔を見せた。

 ドラフト制後(66年以降入団)、高卒新人で初試合から4試合連続安打は西武・赤田、日本ハム・浅間に並び史上最多タイ記録。だが守備、走塁で課題は山積みだ。直後には田中賢の中飛に、落ちる―と判断して二塁付近まで飛び出し。一塁に戻りきれず併殺になった。9回の守備ではファウルフライの目測を誤り、捕球し損なう場面も。反省材料が多くあるが、栗山監督は「いろんなことが起こるのはすごくいいこと」と全てを糧にしてほしいと願う。

 練習中にはアルシアに英語で話しかけ、数分間話し込んだ。聞きたかったのは打席内での気持ちの持ち方だ。「とにかく甘く入ったボールをミスショットしないようにする。そうすれば、いい結果は出るよ」。その助言をすぐに実践し「すごく熱心に教えてくれたので」と助っ人に感謝した。

 一方、大人な一面も見せる。3日の試合後、札幌Dへ観戦に訪れた父・克幸さんとすしを食べに出かけた。2日に放った初安打の記念ボールを手渡し、親孝行した。1月にもらった初任給では、家族にケーキをプレゼントしたという。育ててくれた両親へ、感謝の思いを忘れたことはない。

 こどもの日。今ではプロとして、夢を与える立場になった。試合前には「僕から言えるのは『楽しんで』。自分も野球が好きだからここまで来られた」とちびっ子にメッセージを送った。6日のロッテ戦では5戦連続安打の新記録がかかる。バットで、まずは一つ目の伝説を刻む。(秦 雄太郎)

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