【日本ハム】清宮、原に並んだ!デビューから6戦連続安打

スポーツ報知
6回1死、右前にデビュー戦から6戦連続となる安打を放った清宮(カメラ・石田 順平)

◆オリックス8―4日本ハム(8日・京セラドーム大阪)

 日本ハムの清宮がまた打った。オリックス戦の6回、助っ人左腕のアルバースから右前安打を放った。これで2日のデビュー戦(対楽天)から6試合連続安打とし、1966年ドラフト制後の新人では、巨人・原辰徳らに肩を並べた。4回の第2打席では、右翼ポール付近へ、あと少しで“プロ1号”の大ファウルを打ち込んだ。チームは敗れたが、18歳のドラフト1位新人が経験を積んで成長を続けている。

 読み勝った。高校を卒業したばかりとは思えない読みの鋭さで、清宮が連続試合安打を伸ばした。5点を追う6回1死。アルバースに対して2球で追い込まれたが、3球目の122キロスライダーを待っていた。「抜けてくれと思って走ってました。追い込まれてましたけど、今までよりも冷静になれたというか、しっかり変化球を待って打つことができた」。タイミングを外されることなくはじき返した打球が、あっという間に右前へと転がった。

 ドラフト制後(66年以降入団)の高卒新人で、初出場からの連続安打記録を「6」に更新。「打席を重ねるごとに勉強もできている。出てくる課題を毎日クリアしながらやっていけている結果。今日の安打は今までの経験を生かせたんじゃないかな」。納得の一打で、大卒新人の巨人・原辰徳らに並んだ。

 もう少しで“プロ1号”という当たりが伏線だ。左腕アルバースに対して、2回の第1打席は内角直球に見逃し三振に倒れて、迎えた4回の第2打席。1ストライクからの内角135キロを振り抜き、右翼ポール付近へのファウルを放った。「自分の中ではすごくうまく打てた」という当たりに、怪物の勘が働いた。「ファウルを打って(配球を)変えてくるんじゃないか」。次の打席で、直球を2球見逃し、3球目のスライダーを狙い通りに捉えた。

 栗山監督が認める資質がある。「初めての投手に対して振れる。それは打者の持っている資質。ただバットを出すだけじゃなくて、タイミングをしっかり取ってフルスイングできる。それはすごく意味がある」。積極的に打ちにいきながら修正、対応できる―。そう信じるからこそ、清宮をクリーンアップに据えている。

 物おじしない性格は、普段の生活でも同じだ。6日のロッテ戦(札幌D)後、誕生日を迎えた石井一、西村と、お祝いを兼ねて札幌市内のすし屋へ向かった。怪物と呼ばれる18歳でも先輩の誕生日会ではさすがに控えめなのかと思いきや、石井一が「遠慮? 全然。ひたすら食べてましたよ」と話すように、いつも通りの清宮だったという。大舞台で輝く心の強さは、マイペースな性格から生まれるのかもしれない。

 8回からはDHを解除して、公式戦では初めてという左翼の守備に就いた。「明日もしっかりと準備してチームが勝てるように、貢献できるようにやるだけ。毎試合、毎打席変わらず集中していきたい」。進化を続ける18歳。怪物が秘める能力は底が知れない。(小島 和之)

 ◆巨人・原のデビュー6戦連続安打 1981年4月4日、中日との開幕戦(後楽園)に「6番・二塁」でスタメン出場し、6回の第3打席で2番手の牛島から左前へプロ初安打。翌5日の同カードでは8回に小松から右越えにプロ初アーチとなるソロを放った。大洋との3連戦(横浜)の初戦となった7日には三塁打を含む2安打、8日には3安打で初の猛打賞を決めた。9日の同カードでも1安打を放ち、10日の阪神戦(甲子園)でも2安打。

野球

×