【ロッテ】加藤、井口監督のクビ宣告で目覚めた4安打4打点

スポーツ報知
9回無死、加藤がこの試合4安打目となる右越え二塁打を放つ

◆西武2―11ロッテ(12日・メットライフドーム)

 加藤が“右打席”で振り抜いた打球は、一瞬で左翼フェンスを直撃した。6点リードの5回1死二塁。代わった直後の左腕・小石のスライダーを捉え左越え適時二塁打。2、7、9回には“左打席”で安打を放ち4安打4打点。8日に1軍昇格した両打ち男が大暴れだ。2回は打者一巡の猛攻で一挙5得点。2試合連続2ケタ得点で連勝し、サンライズレッドのCHIBAユニホームで、今季初勝利を飾った。

 開幕前の2月22日。練習試合・中日戦(北谷)でエース左腕・大野雄が途中からマウンドに。通常は右打席だが自信が持てず井口監督に「(右と左)どっちで打てばいいですかね?」と質問。指揮官からは「そんなの自分で考えろ! 分からないなら野球、やめちまえ!」と“クビ宣告”を受けた。結果が出ず左打ち一本でいくか悩んでいた矢先の喝に目が覚めた。その後は右2左8の割合だった練習を改め、右打ちも猛練習した。井口監督は「課題の右打席で打って本人も自信になるでしょう」と笑った。

 新人だった5年前のこの日は、プロ初打席初球アーチをマーク。「あれ今日、5月12日? 全然考えてなかった」と忘れていたが、スタンドで見守った両親に「いいところを見せられてよかった」。5・12が改めて忘れられない日になった。

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