【日本ハム】昨年史上最遅プロ初アーチ男・中島「びっくり」逆転満弾

スポーツ報知
2回1死、中島は右越えに1号満塁本塁打を放った

◆ソフトバンク3―5日本ハム(12日・福岡ヤフオクドーム)

 まさかの一撃に、ヤフオクDの3万8530人の観客が打球を見上げた。2回1死満塁。中島が放った打球はテラス席を越え、右翼席最前列に着弾した。静まりかえるタカ党と、歓喜で爆発する三塁ベンチ。対照的な両軍をよそに、アタマ真っ白でダイヤモンドを1周した。今季1号。人生2度目のサク越えが逆転満塁弾だ。「皆さんびっくりしていると思いますけど、僕が一番びっくりしています」。照れるように笑いながら、本塁を踏みしめた。

 2年前にはTBS系「水曜日のダウンタウン」で、「人生で1度も本塁打を打ったことがないプロ野球選手」と紹介されたこともある、球界屈指のカットマン。プロ1号もヤフオクDだった。17年7月30日のソフトバンク戦。初本塁打に要した打席として、プロ野球史上最遅となる通算2287打席目のアーチだった。あの時はテラス席だが、今度は文句なし。「福岡で打てるっていうのはいいこと」。高3まで過ごした地元での一発に、笑顔で言った。

 これには通算868本塁打のソフトバンク・王貞治球団会長(77)も「あのホームランはまいった」と降参した。新選手会長に就任した今季は不振に苦しみ、11日はスタメン落ち。「最近、打ててなかったので、いい場面で打てて良かった。(本塁打は)忘れます」。ワザ師が、チームを2位に浮上させた。(秦 雄太郎)

 ◆中島 卓也(なかしま・たくや)1991年1月11日、福岡県生まれ。27歳。福岡工高では甲子園出場なし。2008年ドラフト5位で日本ハムに入団。14年からレギュラーに定着すると、15年には盗塁王と遊撃でベストナインを獲得。178センチ、73キロ。右投左打。独身。年俸8600万円。

野球

×