【日本ハム】これが“清宮劇場”だ!快走が奇跡呼んだ…名手落球で一気に三塁→得点アシスト

スポーツ報知
(左上から時計回りに)〈1〉右中間最深部へ大飛球〈2〉「何があるかも」と激走〈3〉驚きの名手が落球〈4〉快走で一気に三塁へ

◆日本ハム1―0西武(16日・東京ドーム)

 やっぱり「持ってる」男だ。清宮の打球が、雰囲気を変えた。両チーム無得点の7回先頭。十亀の145キロ外角直球を力強く振り抜いた。「ちょっと力負けしたけど、何かあるかもしれないと思って走ってました」。この日一番の声援を受けて右中間最深部へと上がった飛球を、ゴールデン・グラブ賞4度の名手・秋山が木村と交錯して落球。西武・辻監督も「あれだけ高く上がったんだから(連携を取る)時間はあったはず」と首をかしげる珍しいミスで、怪物は一心不乱に三塁ベースに滑り込んだ。

 必死の激走が、流れと勝利への1点を呼び込んだ。直後に杉谷を代走に送られたが、ベンチでは笑顔の栗山監督やナインに迎えられた。その後、1死一、三塁から西川が決勝の中犠飛を放ち、右腕を突き上げて喜びを爆発させた。「自分の出塁から点につながったので、やっとファイターズの一員として戦えている感じがしています」。勝利が何よりもうれしかった。

 首位・西武に2連勝で2・5ゲーム差、貯金は今季最多の6とした。栗山監督は「結果はなんでもいい。勝つためにチームに貢献することが大事」と目を細めた。3打数無安打に終わった怪物だが「内容は良かった。次につながる。楽しいですね。気の抜けない戦いばかりで充実してます」。どこまでも自然体な18歳が、流れを呼び込んでいることは間違いない。(小島 和之)

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