【西武】多和田、完封で両リーグトップ7勝目 初黒星の前回からスライダー「鋭く」修正

スポーツ報知
7勝目を挙げた多和田

◆オリックス0―7西武(19日・ほっともっと神戸)

 最後まで自分のペースで落ち着いていた。西武・多和田はラストバッターを仕留めると小さくうなずき、笑みを浮かべた。7―0とリードの9回2死一、三塁。この日、初めて三塁を踏ませたが、T―岡田を二ゴロで封じた。「やっぱり(完封は)うれしいです。8回を終えて9回までいくとなったので、完封目指して投げました」。チーム一番乗りの完封勝利。両リーグトップで自己最多タイとなる7勝目を飾った。

 2試合連続完封負けのチームを右腕が救った。完封勝利は昨年8月19日の日本ハム戦(札幌D)以来、自身4度目。前回12日のロッテ戦(メットライフ)は5回途中を7失点で今季初黒星を喫したが、同じミスは繰り返さず107球でシャットアウト。5月中の7勝は、チームでは2010年の岸(現楽天)以来というハイペースで白星を積み上げた。

 キレがなかったと反省していたスライダーをこの1週間で調整。大きく曲がり過ぎるのを「鋭くしたい」と土肥投手コーチに相談すると「浅く握った方がスピードが出る」とアドバイスを受け、親指の位置を変えた。この日の5つの三振は全てスライダーで奪い、四球は1。今季これまで120キロ前後だったスライダーの球速は120キロ後半にアップし「だいぶ手応えがありました」と、球のキレにも満足げだ。

 辻監督は「低めの真っすぐとスライダーが非常によかった」と評価。多和田は昨季4戦全敗と苦にしたオリックスに今季は2戦2勝。「やられた分はやり返そうと思っている。攻める姿勢で投げられた」。普段はおっとりした男が、強気の表情を見せていた。(小林 圭太)

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