【オリックス】田嶋、伸びる高速スピンストレートでレオ斬り5月5勝!

スポーツ報知
7回無失点の好投で5勝目を挙げた田嶋(カメラ・義村 治子)

◆オリックス3―0西武(20日・ほっともっと神戸)

 思い切り腕を振った。オリックス・田嶋は初回先頭の秋山を、自己最速を1キロ更新する153キロの外角直球で空振り三振にねじ伏せた。1―0の6回1死二塁では浅村、山川の3、4番を直球で詰まらせ、飛球に打ち取った。「ガンガン押していこうという感じでした」。7回4安打無失点で、6奪三振。球団の新人では06年の平野佳寿(Dバックス)以来となる5月中での5勝目を挙げた。

 直球は、球速よりも「質」にこだわる。プロでは、登板後に、トラックマンのデータをチェックするようになった。好調時は毎分回転数が2200~2300。昨年まで4年連続奪三振王の楽天・則本の通常時、約2300に匹敵する。「2300から2400とかにできるように」と、回転数のアップ、つまり、伸びのある速球を意識してトレーニングを積んでいる。規定投球回に到達していないが、奪三振率(9回あたりの三振数)は7・97。高山投手コーチは「(登板の度に)進化していますよ」と向上心を絶賛した。

 昨年西武との競合の末、JR東日本からドラフト1位で入団した。登板前夜は寝付きが悪かったが、就寝時に柑橘(かんきつ)系のアロマをたき、クラシック音楽を流して快眠できるようになった。4月7日の対戦では4回途中6失点KOを食らった西武に「2回連続でやられるわけにはいかない」とリベンジ。福良監督も「この強力打線に7回無失点。よく投げてくれた。直球が力強かった」とたたえた。目標としている2ケタ勝利の半分に早くも達した。「今は考えていない。チームの勝利に貢献したいので」と立ち止まるつもりはない。(原島 海)

 ◆回転数 1分間で直球が何回転しているかを数値化。トラックマン(高性能弾道測定器)などで計測する。一般的に、回転数が多いと、ボールの初速と終速の差が小さく、球の「伸び」「キレ」があるとされ、直球の質を図る指標の一つとなっている。過去に元中日・山本昌が約3100、阪神・藤川が約2700を計測したといわれ、日本の投手の平均は約1800~1900という。

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