【山村宏樹 一発解投】美馬、ウィーラー復活で交流戦から反撃だ

スポーツ報知
30日のDeNA戦に先発予定の美馬。交流戦を復活の足がかりにしたい

 29日からセ・パ交流戦が始まった。現在最下位の楽天だが、5月のリーグ戦を振り返ると、ほぼ全員が不調だったドン底の時期を脱し、レギュラーこそ固定できていないが何とか持ちこたえたという印象だ(5月2~27日は12勝11敗)。

 交流戦18試合の戦い方次第でその後のペナントレースの流れが変わるのは、歴史が証明している。楽天としては、セ・リーグ球団相手に大型連勝をつくって借金を減らし、リーグ戦再開へ弾みをつけたい。そのチャンスは十分あると思う。

 交流戦は、対戦データが少ない相手との戦いとなるだけに、まずは投手陣の出来が重要となる。楽天の現状は、岸が再三、連敗ストッパーとなり、防御率も1・65。則本は今季、西武戦で痛打されたイメージが強いが、それ以外の投球内容は悪くない。加えて、左腕の辛島が3勝3敗ながら防御率2・40。この3人は安定しており、計算できる。パ・リーグに比べて怖いパワーヒッターが少ない分、自信を持って投げ込めるはずだ。

 あとは、今季未勝利の美馬がキーパーソンとなるだろう。対戦相手が変わる交流戦のうちに、復活のきっかけをつかみたい。打では主軸のウィーラー。元々スロースターターではあるが、美馬同様、この期間が復調のチャンスだ。

 楽天には、できれば2勝1敗ペースで戦い抜き、12勝6敗か13勝5敗で交流戦優勝するくらいの快進撃を期待したい。仮に負け越すようだと、ペナントレースAクラス入りは非常に厳しくなる。(元楽天投手、スポーツコメンテーター=随時掲載)

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