【阪神】セパ唯一の交流戦3連敗…金本監督「痛いスタートやね、ほんまコレは」

スポーツ報知
8回1死、中田の内角攻めにのけぞり、打席で転倒したロサリオ(捕手・甲斐=カメラ・馬場 秀則)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神2―5ソフトバンク(31日・甲子園)

 浜風の後押しはなかった。3点を追う9回2死満塁。高く舞い上がった原口の打球に虎党は一瞬の夢を見たが、左翼・城所のグラブに収まった。「いつもの(左翼方向に伸びる)風だったらね、本当…」と、交流戦3連敗スタートの金本監督が嘆いた。

 開幕から3ランと満塁弾がない打線には、この試合もスカッとする一発は出なかった。オール単打の5安打で2点止まり。8、9回こそ塁上をにぎわせたが「四球に助けられたところもあった」と指揮官のトーンも弱い。相手投手陣による2イニング計5四球のサービスを生かしきれなかった。8回2死満塁での福留の左前適時打が、この3連戦で唯一のタイムリー。最後に意地を見せた主将は「みんながつないでくれたチャンスなので」と振り返った。

 だが、その福留にしても5月は打率1割7分4厘、1本塁打、9打点の低調な成績だった。貧打の象徴的存在となっているロサリオの月間は、1割8分9厘、2本塁打、11打点。実は41歳の福留の方が数字としては深刻だが、主軸として頼らざるを得ないのが現状だ。

 5連勝で臨んだ勢いが完全に吹き飛び、再び借金1に逆戻り。1日は移動日なしで埼玉・所沢に向かい、パ・リーグ首位の西武との3連戦となる。「痛いスタートやね、ほんまコレは。前を向いてというとおかしいけど、やるしかない。敵地に行ってやってきますよ」と金本監督。貧打地獄の中、12球団最強打線と対戦する試練だ。(島尾 浩一郎)

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