【ヤクルト】交流戦男・坂口、V打 歴代2位の打率3割1分8厘も「危機感しかない」

スポーツ報知
試合後、つば九郎とファンの声援に応える坂口

◆日本生命セ・パ交流戦 楽天2―3ヤクルト(2日・楽天生命パーク)

 執念をバットに乗せた。同点の8回2死三塁。外角フォークをとらえた坂口の打球は左翼を越え、決勝点をもぎ取った。7回まで則本に3安打2得点、13三振。ここぞの勝負どころで結果を出し「打てると思った球を僕はいくので、空振りを恐れず食らいつく気持ちでいきました」と会心の表情で振り返った。

 リーグ戦はもちろん、交流戦にも強い。15年までパ・リーグに在籍。対戦の少ない投手の情報もあまり気にすることなく、昨季までの交流戦通算打率3割1分8厘は歴代2位だ。今季は6つの打順、初挑戦の一塁を含む4つの守備位置をこなす。「危機感しかない。結果が出なければ、すぐ使ってもらえなくなる」。背水の思いが常に原動力だ。

 1日の試合前には楽天・梨田監督にあいさつに訪れた。02年オフの近鉄入団時の指揮官。16年目の感謝をバットで恩返しした。チームは4連勝が昨年6月以来なら、3カード連続勝ち越しは16年8月以来。最下位ながら、2位まで3差に急接近している。「一戦一戦、切り替えてやっていけたら」。ポリバレントな33歳の存在感が日に日に大きくなっている。(田島 正登)

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