【ソフトバンク】上林、再婚の王さんへ連日V祝砲「打った瞬間、いったと思った」

スポーツ報知
7回2死一塁、上林が勝ち越しの右越え2点本塁打を放つ(カメラ・岩下 翔太)

◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク5―4DeNA(2日・福岡ヤフオクドーム)

 右翼・梶谷がすぐにボールを追うのをやめた。上林が、左腕・エスコバーのスライダーを捉えた打球は弾丸ライナーで右翼スタンドへ。塚田の同点打で追い付いた直後の7回2死一塁で飛び出した勝ち越しの5号2ラン。「塚田さんの流れに乗って打てた。打った瞬間、いったと思った」と感触に酔いしれた。

 2試合連続となる決勝弾は恩師への祝砲だった。前日(1日)に結婚を発表した王球団会長には春季キャンプから何度も直接指導を受けてきた。高卒5年目野手への期待の表れだった。オープン戦期間中は、本拠地・ヤフオクDで試合が行われる際、試合前練習で上林へ指導する姿は恒例になった。そのために、王会長のドーム入りが普段より2時間近く早くなった。

 世界の王の教えで、上林が強く意識しているのは「始動を早くして前でさばく」こと。この日のアーチもポイントを前に置き、低めのボールをスタンドに運んだ。「見事なホームラン。低めに強いのが彼の特長」と王会長はご満悦。対右投手が打率2割5分9厘に対し、左投手はこの日の浜口、エスコバーから放った3安打で打率3割1分9厘にまで上昇。レギュラー定着への課題だった左腕攻略にも成長の跡が見える。

 上林を中心に下位打線で全5得点を叩き出し、3点ビハインドをはね返す逆転勝ち。3連覇中と得意にしている交流戦に入って無傷の5連勝で、首位・西武と5月16日以来の2・5差に迫った。V候補本命のタカの勢いが増してきた。(戸田 和彦)

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