【オリックス】伏見、人生初サヨナラ打!記念球は毎試合観戦の妻にプレゼント

スポーツ報知
12回2死二塁、代打・伏見(左から3人目)が左越えサヨナラ二塁打を放ち、ナインと抱き合って喜ぶ(カメラ・馬場 秀則)

◆日本生命セ・パ交流戦 オリックス3x―2巨人=延長12回=(2日・京セラドーム大阪)

 最後の最後に、伏見が死闘に終止符を打った。延長12回2死二塁。池田の内角137キロ直球を真芯で捉えると、前進守備の左翼手頭上を越えた。5月3日西武戦(京セラD)以来、11打席ぶりの安打はサヨナラ二塁打。沸き上がるスタンドとナインに、伏見は右手を突き上げた。

 「芯に当たってくれたのでこれはもしや…と思って手を上げちゃいました。人生で初めてです!」。お立ち台では笑顔がはじけた。劇勝で連敗、さらには12年から続いていた京セラの巨人戦連敗を9で止め、再び勝率5割に戻した。

 チームを鼓舞するため、控えでもベンチで声を張り上げるのは「T(―岡田)さんや安達さんが、自分みたいな控えにも分け隔てなく、意見を求めてくれている。自分はできることで応えないと」という思いからだ。福良監督は「(伏見)寅威がよく打ってくれた。状態が上がってましたので」とたたえた。ベンチ野手最後の男は打席で、チームメートからの激励を背に、最高の結果を出した。

 球場からの帰り際、勝利投手の近藤から手渡されたサヨナラのボール。渡す相手は決まっている。昨年1月に結婚した妻へ。「毎試合、毎試合、嫁さんが見に来てくれてるんだ。オレが試合に出ないときもね」。記念球をかばんに忍ばせると、ヒーローはうれしそうな表情で帰路へとついた。

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