「野球くじ」導入見送りも

スポーツ報知

 スポーツ振興くじの対象にプロ野球を加える「野球くじ」について、現状で実現の可能性が低いことが4日、分かった。

 日本野球機構(NPB)は、昨年5月に超党派の国会議員でつくるスポーツ議員連盟から導入の再検討を要請され、普及振興事業の財源の一つとして慎重に検討していた。しかし、条件面での隔たりなどが大きいとみられる。

 関係者によると、NPB側は、くじの売り上げにかかわらず一定額を受け取ることを要望したが、認められなかったという。また、助成金によって文部科学省の関与を受けることに否定的な声も上がった。69年に野球賭博に絡む八百長が発覚した「黒い霧事件」や近年の野球賭博問題の反省から慎重な意見もあった。

 4日のNPB理事会では「野球くじ」の議論を進める中期経営計画小委員会から報告を受け、井原事務局長は「進展はない」とした。ある球団幹部は「野球界としては前向きではないが、継続して議論するということ」と説明。今後も議論を続ける見通しだが、現状では導入の障壁は高い。

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