【DeNA】ルーキー神里、4の4 両親観戦お立ち台「おとう、おかあ、やったよ~」

スポーツ報知
4安打の活躍の神里は、人生初のお立ち台でタオルを掲げた(カメラ。泉 貫太)

◆日本生命セ・パ交流戦 DeNA4―3日本ハム(9日・横浜)

 右へ左へ自由自在に打ち分けた。DeNAのドラフト2位ルーキー・神里が、決勝二塁打を含む自身初の1試合4安打。手放しかけたレギュラー死守へ、課題のバットで猛アピールした。

 同点の7回無死一塁。「走者を進めることを意識した」という2番打者は、日本ハム・西村の149キロを逆らわず左中間へ運んだ。1、2打席目は左前打、3打席目は右翼フェンス直撃の二塁打の広角打法。「しっかりタイミングが取れて、ボールが見えてました」と納得の笑顔を見せた。球団のルーキー4安打は、94年の波留敏夫以来となった。

 50メートル5秒8の俊足。ラミレス監督が掲げる「スモールベースボール」の申し子として開幕スタメンに抜てきされたが、打率は2割台前半に低迷。5月後半はベンチスタートが続いた。「試合に出ない分、たくさん練習できる」と前向きさを失わず、始動を速める打法改造に取り組んだ。5月31日の楽天戦(横浜)でスタメン復帰後は26打数10安打と好調だ。

 自慢の足でも魅せた。5回2死二、三塁では、筒香の内野安打を二塁手・横尾がジャックルする間に、二塁から一気に生還。「彼以外なら完全にアウト」とラミちゃんを喜ばせた。

 スタンドでは沖縄から、社会人野球のプリンスホテルでプレーした父・昌二さんと母・朝江さんが観戦。父からは前夜、「明日はお立ち台に」とLINEでリクエストされていた。最高の親孝行に「おとう、おかあ、やったよ~」とマイクを手に歓喜の絶叫。チームは日本ハム戦11年ぶりの勝ち越し。「明日も勝ちます!」。3タテで一気に5割復帰を狙う。(星野 和明)

 ◆神里和毅(かみざと かずき)

 ▽生まれ&球歴 1994年1月17日、沖縄・南風原(はえばる)町生まれ。24歳。小4で野球を始め糸満高3年時に夏の甲子園出場。中大、日本生命を経て17年ドラフト2位でDeNA入り。

 ▽サイズ 178センチ・81キロ。

 ▽指名漏れ 中大4年時にプロ志望届を提出も指名なし。日本生命で侍ジャパン社会人代表入りするなど実力を磨き、念願のプロに。

 ▽野球一家 父・昌二さんは豊見城高時代に甲子園に4度出場。弟の陸君も侍ジャパンU―15代表入り。今春、東海大相模(神奈川)に入学した。

 ▽イケメン 彫りの深い顔立ちはタレントの照英に似ていると評判。

 ▽尊敬する人 糸満高の先輩である巨人・宮国。

野球

×